みなさん、はじめまして。はるばるスペインから日本にやってきた、ガリシアとカタルーニャ両方の血をひく熱い男、アントンです。
僕はPayPayで外国人エンジニアの採用を担当しているのですが、面接でよく、「外国人は日本でどうやってサバイバルしているの? PayPayは外国人でも安心して働ける環境になっているの?」といった質問を受けます。特にコロナ禍の今、外国人がどう過ごしているのか不安になる人が多いようです。
そこで今回、PayPayで働く35カ国以上から集まっている外国人社員に「実際日本で働くってどうよ?」をテーマに、生の声をお届けるショートインタビュー企画をはじめることにしました。 この企画では、PayPayで働く外国人社員や日本に住んでいる外国人たちがどうやって日本でサバイブしているのか、これから日本に来ることを検討している人たちにもわかるように解き明かしていきます。例えば、どうやってホームシックと闘かっていて、自分の出身国の人たちとはどうやって助け合っているのかなど…。
さらに、まったく違う環境からやってきた僕たち「ガイジン」が感じている、日本の誇るべきところや、日本文化の大好きなところ、そしてもちろん、大いに戸惑わせてくれる日本文化についてもお伝えしていくので、日本のみなさんもどうぞお楽しみに! ちなみに僕は、日本にきてかほぼ7年が経ちますが、ここ「日出ずる国」には、いまだに驚かされることだらけです。
僕たちのエピソードがみなさんを笑顔にできたら幸いです。
まずはシリーズ最初のゲスト、人事部の2人の登場です!

トリスタン・ハンプトン
出身国 : アメリカ合衆国(ニュージャージー州)
日本在住歴 : 11年
PayPayでの仕事 : 人事部給与厚生チームで社員に大金をばらまく仕事
(編集部注:実際のトリスタンは、年末調整など日本固有の手続きにも精通していて、外国人社員のサポートをしている、頼れる人事マンです!)
日本の好きなところ : “日本には本当にたくさんの世界遺産があるので、それらを巡って旅するのが大好きです。例えば静岡にあるハート形の洞窟「龍宮窟」や、あの世に最も近い霊場とされる青森の恐山とか!”

アヌバ・ミーシュラ
出身国 : インド
日本在住歴 : 6年
PayPayでの仕事 : 人事部組織人事チームでプロダクトチーム、特に外国人社員へのカウンセリングやサポートを行っています。
日本の好きなところ : “日本の文化、人々のエチケットの大ファンです。日本で出会った素晴らしい仲間たちと、ここでの生活をとっても楽しんでいます。“

日本における外国人人口はたったの2%だから、ここ日本で、自分の国の文化とのつながりを見つけることは難しいと考える人もいるみたいだけど、実際はどうなのかな? 二人の出身国のコミュニティは日本にあるの? コミュニティにまつわるエピソードや、コミュニティと繋がることで助けられた経験などがあれば聞かせてもらえるかな。

実は日本には結構大きな黒人コミュニティがあるので、とても助かっています。初めて日本に来た時、僕のヘアスタイルはボックスブレードかアフロだったので、こうした特殊なスタイルに使えるヘアケア製品があるのか、アフロを三つ編みしてくれるサロンがあるのか、とても心配していました。でも黒人コミュニティのおかげで、お店やサロンをすぐに教えてもらえて、ホントに助かった思い出があります。もうどうしたらいいかわからず、髪が完璧アフロのままだった最初の3カ月のことは、今でもはっきり覚えています(笑)。

私の場合、日本を好きな理由がいろいろあるのですが、中でも素晴らしいと思っているのが、誰のことも分け隔てなく受け入れてくれる日本の人の広い心です。初めて日本に来た時もすぐにインドコミュニティを見つけることができたおかげで、ホームシックにならずに済みました(両親に会いたい、家族に会いたい気持ちもちろんありますが)。日本文化、お祭りと、インドの文化、お祭りは互いにとても似ていると感じていますし、日本ではインド料理の材料やスパイス、衣装でさえも簡単に手に入るのが素晴らしいです。今や、ここ日本にいながらにして「Diwali (光のお祭り)」や「Holi (色のお祭り)」といったインドのお祭りを、日本の友人と、インドからきた私の家族が混ざり、お祝いしています。 西葛西、川崎、船堀などで日本の人がインドの「Diwali」をお祝いしたり、ナマステインドのように、インド歌謡に合わせてボリウッドダンスを踊るのを見るのはとても興味深いです。あらゆる国の人・文化も受け入れる、日本人の国民性がこうした文化の普及に関係していると思います。議会選挙でインド出身者が当選するなども、本当に象徴的です。

外国人が日本で暮らす上で、異文化、インテグレーション、コミュニケーションなどの壁がよく課題として挙げられるけど、二人にとって、一番の課題ってなんなのかな?

外国人にとって最難関なのが言葉の壁、そして日本固有のエチケットやマナーではないでしょうか。ただ、ある程度日本語ができるようになり、日本に適したふるまいを身につけてからは、日本でのサバイバルはさほど大変でなくなると思います。日本人はとても礼儀正しくて、親切なので。仮に「サバイバル・ジャパニーズ(旅行者がしゃべる程度の日本語)」しか話せなくても、日本人とのコミュニケーションに困ることはなく、友達づくりにも苦労しないというところが驚くべき特徴です。私自身、日本の仲間からの励ましや愛情に支えられて毎日を過ごしています。

私も最も苦労することの一つが言語だと思います。かなりうまく日本語が話せる外国人であっても、日本語は話せないんでしょ? というような扱いを受けることが多いので、そういうところにイラッとする外国人もいると思います。僕はそういう時「日本語でも大丈夫ですよ!」と日本語で言うのですが、その瞬間の相手の驚いた顔が超おもしろいんですよ。そこから先は打ち解けあっていろんな会話が始まることが多いですね。

PayPayのユーザー数はとうとう人口の約30%相当の3,500万人に到達して、決済関連のアプリで、日本で最もダウンロードされたアプリの一つになったよね。ここまで来られた理由の一つとして、PayPayには世界中から最高の人材が集まっていて、日本企業には珍しい多文化でユニークな社内文化の形成されていることが上げられると思うんだけど、二人には、PayPayの組織はどんな風に見えているのかな?

PayPayで働くなかで最も面白いと思うのは、PayPayは日本の会社でありながら、完全にインターナショナルな環境だということです。何かやらなければならない時も、どう進めていくかを長々と話し合わず、パッと決断をする会社なので、あとはすべきことに集中できる。そのおかげで仕事が早めに終わるので、仕事あがりに同僚とビールを一杯! なんて時間もできちゃいます(今はコロナ禍でおあずけですけど)。


PayPayは完全なるグローバル・フィンテック企業なので、ここで働くと、いろんな国の生活やいろんな国の文化をいっぺんに味わえます。毎月新しい国籍の仲間が入社してくるので、面白いですね。彼らにPayPayの好きなところを尋ねると、みんな口をそろえて「スピード! そしてグローバルな環境!」という答えが返ってきます。 日本の人々はチームワークをとても大切にしています。そして、みんなの「頑張ります」という勤勉な態度に励まされながら、私も同じようにがんばっています。


それでは今回はここまでです! 来月もおもしろいエピソードをご紹介しますね。次回はコロナ禍で始まったPayPayの働き方WFA(Work From Anywhere at Anytime)にまつわる話題をお届けします。どうぞお楽しみに!
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編集:az (PayPay Inside-Out編集部)
※社員の所属等は、取材当時のものです。