
みなさんこんにちは。アントンです。
今月もPayPayで働く35カ国以上から集まっている外国人社員に「実際日本で働くってどうよ?」をテーマに、生の声をお届けしますよ!
前回の記事をまだ読んでいない人は、是非チェックしてね!
- 名前: マーテ ボトン
- 出身国: ルーマニアとハンガリー
- 日本在住歴: 1年半
- PayPayでの仕事: バックエンドエンジニア(BFFチーム)
- 日本の好きなところ:
“日本の人々は驚くほどオープンでフレンドリー。来日前に聞いていたようなイヤな経験は一度もしたことがありません。それどころか日本の人たちは僕の国の文化にすごく関心をもってくれています。”
- 名前: ジョン サイラス パランカピシュバ
- 出身国: フィリピン共和国
- 日本在住歴: 30年ちょっと
- PayPayでの仕事: ウェブフロントエンド(マーチャントチーム)
- 日本の好きなところ:
“日本はとても安全な国として知られています。酔っぱらいが電車で寝てしまってiPhoneを床に落としたとしても、それが盗まれるようなことはほぼありません”
- 名前: ボブ
- 出身国: フランス共和国
- 日本在住歴: 4年
- PayPayでの仕事:外部デベロッパー向けPayPayとのインテグレーションツール開発
- 日本の好きなところ:
” ここでは誰もが自分のなりたい自分でいられます。ちょっとは変な目で見られるかもしれませんが、直接口にだして人を批判されることはありません。秋葉原ですれ違った人を見て、「この格好でパリを歩いたら、すぐトラブルに巻き込まれちゃうだろうなぁ…」と思ったことが何度もあります。”
僕はよく出かけていろんな人と出会うんですが、毎回必ず、僕がどこの国出身かというところから会話がスタートします。僕はルーマニア出身のハンガリー人で、市民権を2つ持ち、2カ国語を話します。これは僕の生まれたトランシルヴァニア地方では特に珍しいことではないのですが、これだけでまずだいぶ話が盛り上がりますね。そして次に、僕が何カ国語を話すのかという話になります。多くの日本人にとって、僕が初ハンガリー人、初ルーマニア人なので、質問が二カ国分延々と続くんですよ。 ルーマニア料理の話をした後、それらを通販で注文した同僚もいますし、都内で味わえるルーマニア料理、ハンガリー料理のお店について聞かれたりもします。ハンガリーに行ったことがあるという人もいたし、多くの日本人はルーマニアに行ってみたいと話してくれます。首都を当てようか、という人もいるし、リストやコマネチといった有名人の話に及ぶこともあります。コマネチは北野武さんのコマネチポーズのおかげで、日本で知らない人はいない最も有名なルーマニア人の一人ですよね。
日本人が僕たちの文化に興味を持っているところ、僕はとても好きです。例えば、僕が違う文化から来た人だからとお箸の代わりにフォークを出してくれたり、日本語を話せないんじゃないかと一生懸命英語で話しかけてくれたり。そこに人種差別なものを感じたことは一度もないですね。それに、自分自身が敬意をもって接すれば、それが必ず相手にも伝わるので、日本文化の一員として温かく迎えてくれると思いますよ。
もちろん万事がいいわけでなく、振り回されたり、打ちのめされたりすることもあります。ビザなどの入国手続きと、アパートの賃貸契約がその代表例です。でも、一度この国に落ち着いてしまえば、新しい出会いも、デートすら難しくないしすごく楽しい!日本人や駐在員がみんなして歓迎してくれて、すぐ仲間の輪に入れてくれます。 僕も他の“ガイジン”同様、日本についてマンガやアニメ、映画、音楽を通じて知りました。でも、住むという決断は、現実的な期待値の中で決めました。仕事環境にものすごく関心があり、日本人がなぜ常に最善を尽くすのか、どうしてあんなに自制がきくのか。どうして? と思うことがたくさんありました。日本に住み始めて一年が経ったころ、よい部分とよくない部分の両方を同時に味わいました。欧米文化とは全然違うと思うんですが、それは良し悪しでなく、その人ごと、その会社ごとにみんな違うんだということですよね。
あるとき、東京亀戸のお祭りに参加しました。下町の人々がいかに本気でお祭り事に取り組んでいるのかを知る機会になったのですが、その時に、日本人の友人のお母さんに、「え? せっかく来たのにお神輿かつがないの??(あなたもかつぐわよね、の遠回しな言い方)」と聞かれ、「かつぎませんよ」と答えたところ、かつぐまで同じ質問をされました(笑)。結局、お母さんに背中を押してもらってお神輿をかつぎ、お祭り後にいただいたお寿司のおいしかったこと! 今も忘れられないすばらしい思い出になりました。
僕自身はそこまで自国コミュニティに執着はしていませんが、在日フランス人コミュニティは特に東京では大きいので、行けばいつでもフランス語を話せる。特に英語が自然に話せなかった最初の頃なんかは、フランス語の通じるバーやイベントで、フランス語で話しができるのはホッとしましたね。そういえば、日本では、フランス(フレンチ)が「ラグジュアリー(贅沢)」の代名詞としても使われているので、「フレンチ風」とか「フレンチ〇〇」とか、フレンチがつくととにかくステキだととらえられるのは面白いです。 食べものに関して言うと、フレンチを食べようとするとそれなりに値は張りますが、それさえOKなら、どんなフレンチでも見つけられるのが東京のすごいところです。ものすごくおいしいチーズとパンを毎日食べるのは叶わなくても、2カ月に一度くらいは食べないと! 僕にとって一番苦労したのは日本での食事です。日本料理とフランス料理では料理の仕方がものすごく違うんです。それを知ってからは、フランスがなぜ食の国として知られているのかが理解できました。日本の食事は何を食べてもとてもおいしいですが、フランス料理ほどバリエーションがなく、味つけも似ているものが多いんです。来日して1~2年が過ぎた今も食事にたくさんの楽しみを見つけるのは難しいですが、フランスと日本の味のちょうどよいバランスを見つけるようにしています。
僕は育った環境のおかげでバイリンガルになり、プログラミングに夢中になりました。日本のIT環境はよく批判されますが、グローバル環境でこそ、自分を最大に活かせると思っています。今、グローバル人材が溢れるPayPayにいて、僕は自分のスキルを活かしながら、日々チームに貢献できていると実感していますよ。
実は何年か前、居心地のいい場所に安住するのをやめようと決めたんです。はじめは近くの町のぶらり旅から始まり、ボランティアなんかにも参加するうちに、チャレンジのスケールがどんどん大きくなってきちゃって、日本に移住し、 働くという、これまでで最大規模のチャレンジに辿り着いたというわけです。これまでのところ、これが最大級チャレンジで、僕が一番誇りに感じていることでもあります。 常に多くの友達と同僚がすごくサポートしてくれています。同僚とは、(リモートワークのため)一度も直接会ったことがないのですが、確かな信頼で成り立っています。おかげで今も旅を続けているような気分になります。本当にたくさんやることがあるのに、あんまり仕事、仕事な感じにはならないんです。学びがすごく多く、自分の想像を超えてチャレンジして、自分の限界に日々直面し、乗り越えていく。僕はよく旅行をしますが、僕の日常生活も旅の一部のように感じています。扉を開け一歩外に出るとそこは東京で、まるで大きな冒険をしているような気分です。
編集:az (PayPay Inside-Out編集部) ※社員の所属等は、取材当時のものです。