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リモートワーク下での社員コンディションを可視化する

2021.08.24

完全リモートワーク(※PayPayではWork From Anywhere At Anytime(WFA)を2020年9月1日より導入)へのシフトは、私たち社員の働き方だけでなく、心や体にも大きな影響と変化をもたらしています。PayPayではリモートワーク下における社員の健康維持・向上施策をどのように考え、対策しているのか。最新の取り組みを紹介します。

社員の心と体のコンディションを可視化するために

リモートワーク下での社員コンディションをどのように可視化しているのですか。

河合:毎月2回、オンラインでコンディションチェック(パルスサーベイ)をしています。回答に時間のかかるシステムでなく、社員が直感ですぐ回答出来るよう、1分程度のサーベイにしました。

コンディションを可視化することにどのような効果がありますか。

萩原:例えば自身の血圧や体温を毎日測ることで、体調の変化に気づき、食事や睡眠等の改善策を講じて体調を維持・改善することと全く同じです。下記の図にあるような各種コンディションの変化に、社員本人はもちろんのこと、会社としても早期に発見することが可能となり、ステージに応じた改善を一緒に図れるという効果があります。

導入に至った背景を教えてください。

上出:PayPayでは2020年9月に、在宅勤務を原則としたWFA(Work From Anywhere&Anytime)制度を導入しました。社員には自由な働き方を提供できた反面、これにより、従来は会社で毎日顔を合わせることにより「今日は元気がないな。どうしたんだろう?」と気付けていた社員の不調も、発見が遅れてしまうのではないかという心配が出てきました。

私たちにとって、社員の健康マネジメントは最重要事項の1つととらえていますから、できる限りリアルタイムに状況を把握したいと考えて導入しました。

PayPayが健康マネジメントを重視している理由は?

萩原:人々の生活をもっと便利でもっと豊かにする「スーパーアプリ」へ進化させていく事業の成功確率を高めるためにも、会社として、社員の健康維持・促進を考え、カタチにしていくことはその基盤になると思います。そこへ適切に対応することで、社員モチベーションの向上、パフォーマンスの向上、そして人材の採用、定着へと繋がると考えています。

改善へのアプローチは具体的にどのようなことを行っていますか。

萩原:萩原:全体アプローチは、シナリオ分析を行って生産性の向上を図っています。過去2年間分の当社社員に実施したデータを蓄積してきているので、プロセスと結果の因果をHRトラッキングデータと突合させることで、社員のコンディションチェックが可能になっています。これらを活用し、データドリブンな施策(マネジメント施策、人材配置、インセンティブ設計、リテンション対策等)を実施しています。

個別アプローチは、体調不調のサインに気づいたら早急に対応します。対応方法については、健康状態を確認した上で最適な人事担当者での面談、社内外の健康相談窓口への導線確保、産業医面談の受診の促し、上長とのマネジメント相談などさまざまな取り組みを実施しています。

社員にとっては、相談窓口の選択肢があるということですね!

上出:はい、社員一人一人を会社全体で支えるイメージです。働く上で気になること、悩み事などがあった時に直属の上司だけでなく、メンター(上司以外の斜め横上の相談相手)やHRビジネスパートナー、労務担当や匿名性が守られる外部カウンセリングサービス、産業医、コンプラ窓口など複数の相談口を用意することで、どんなケースにも対応できるようにしています4

労務担当者の想いも教えてください。

河合:PayPayは事業スピードが早く、変化もとても激しい会社です。それが楽しさであり、やりがいに繋がる半面、体調が思わしくない、苦しいというような一言を、言いづらくなってしまうことを私たちはとても心配しています。ですから、コンディションの可視化を通して、率直な状況を回答していただくことで、少しでも、皆さんの抱えている状況や悩み等を知り、一緒に改善策を探しながら、時には医療関係者へのリファー をしっかりと行って皆さんの心身の健康を守って行きたいと思っています。 仕事をする上で、心身の健康というのは一番の土台です。その土台をしっかりと守っていきながら、事業成長との両立ができるように、予防策等も今後はしっかりと行っていきたいと思っています。

【最後に】

萩原:今回ご紹介させて頂いた、リモートワーク下でのコンディション可視化の取り組みは、これまではオフィスで姿勢や顔色を見て、また声を聞いて、ランチに一緒に行って、コンディションが良いのか何かしらの問題が起きているのかを感じ取っていたと思いますが、その感覚値をリモート下でも行えるようにしたものです。ただ、この施策で全て可視化出来ているからもう大丈夫となっては、思考停止で何も生まれないので、人事が蓄積したデータからさらに進化した「可視化」と、そしてさらにその後のソリューション価値の質を高めることを目指していきたいです。それが目的ですので。不確実性の高い環境においては、変化の最前線で仕掛けて、アップデートをかけていくことが確実性を高める要因だと考えますので、健康分野においても仕掛けていきたいです。

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執筆:人事部HRBPチーム / 編集:Az (PayPay Inside-Out編集部)
※社員の所属等は、取材当時のものです。