Tech Talksについて
Tech Talksシリーズは、PayPay Techチームのモノづくりへの姿勢や雰囲気を、世界約40カ国から集まった個性豊かなメンバーたちの声を通して伝えるシリーズとして2021年1月にスタート。今回は前編に続いて、Tech4部長によるトーク形式で世界中のエンジニア、社内のエンジニアが聞きたいこと、まとめて訊きました。

山本 啓介(やまもと けいすけ ”KSK”)
エンジニア部1部部長
Finnet & KYC/Payout/DaaS/Payment Feature/AutomationQA, Manual QA

平川 宗則(ひらかわ むねのり ”Mune”)
エンジニア部2部部長
CLM/UM/Payment/Wallet/SRE/DevSecOps/Platform/Performance and Stability Assurance

Di Domenico Martin(マーティン ディ ドメニコ ”Martin”)
エンジニア部3部部長
Merchant/Merchant Panel/App/O2O

作井 吉満(さくい よしみつ ”Saku”)
エンジニア部4部部長
ConsumerApp/AppSDK/AppPlatform/BFF/WebFront/
技術のこと
現在使っている技術を採用した背景(例えば、NewSQL DB)を教えて

Mune:
今使っているNewSQL DBを選択した時は、急激に成長するビジネスを小チームでどうサポートしていくか、が喫緊課題でした。SQLデータベースを水平スケールさせる為にはシャーディングするというのがよくあるアプローチですが、まだまだスタートアップだった我々がアプリケーションレイヤでそれを実装し始めると、途端に実装が複雑になって開発がスローダウンしてしまう。そこで目をつけたのが、データベースレベルでシャーディングを行ってくれるNewSQLというアーキテクチャだったというわけです。当時はNoSQLでもサポートできるのではという意見もありましたが、当時はリソースの観点からもたくさんの技術にbetできなかったので、その後他のマイクロサービスにも展開していくことを考え、あえてSQLデータベースにこだわったんです。
KSK:
当時Paytmメンバーもかなり導入のディスカッションには入ってくれました。最近ではメンバーがこれがいいといったツールや外部ソリューションも積極的に取り入れています。予算面のバランスももちろん考慮しますが、総合的に見てよいものであればPoCをした上で積極的に導入しているとおもいます。
Saku:
世界各地の先端企業でいろんな経験をしてきているメンバーが多いから、彼らがやった方がいいと思うんだったら意味がある。Pros/Consを含めて提案しやすい環境だよね。
Mune:
そこは、確実にPayPayの強みの一つですね。世界中から集まってきているメンバーは自分たちの知らないものを使った経験も豊富。何か課題があるとき、こういうツール知ってる、こういうのあるんだよ、って提案できるのがPayPayらしいよね。

Tech Communityでの活動はどうですか?
Saku:
PayPayはこういう技術を使っています、こういう使い方をしています、って発表して知ってもらったり、そこでの出会いからもっと別のやり方を紹介してもらったりね。
Mune:
アウトプット活動は大事ですね。メンバーにはどんどんコミュニティに出ていって、経験を話してもらっています。特にグローバルメンバーが多いので、コミュニティの参加もグローバルレベルのものが多いのがいい。AWSでいっても日本に閉じたイベントじゃなくて、グローバル対象のイベントでスピーカになったりして、そういうとこがPayPayのいいところだと感じますね。
PayPayのカルチャーについて

Martin:
僕はいわゆる典型的日本企業のことはわからないですが、PayPayは他のグローバル企業とはちっとも変わらない印象ですね。以前日本のスタートアップで働いたときには、多少日本固有のカルチャーを感じましたが、ここではそれも感じません。ある時気付いたんですが、グローバル企業に特有の異文化・異言語間の壁、ひずみもありません。チーム同士の連携はスムーズだし、チームそれぞれにユニークな混成チームだったりする。それだけで僕にとっては充分面白いです。当然、考え方もいろいろだし、いろんな意見があるし、やり方も千差万別です。でもそんな環境だからこそ、独特なカルチャー、いろんな人、いろんな文化が集まり「PayPayというカルチャー」を創出している。それがワークカルチャーを形成し、人との関り方を形成し、採用の在り方、全てに影響しています。
外国人応募者にも日本人応募者にもそこは魅力になりますね
Martin:
いろんな地域、カルチャー、言語から人が集まっているだけでなくて、PayPayの環境には特別な感じがあります。僕は少し日本語が話せますが、前職では使う機会がありませんでした。うまくないなら英語で話した方がいいというような空気をどこか感じていたのでしょうか、話す自信がなかったんです。でもPayPayにきて1カ月目辺りから、重要なミーティングを除いて、できるだけ日本語で話しています。何がそうさせるのかわかりませんが、それでいいんだとここでは感じられるんです。上手でなくても誰も気にしないし、みんな相手を理解しようとベストを尽くす環境。ジョインした瞬間から、なぜかそう感じる空気がある。それが僕にとっては言い尽くせない程の価値になっています。
今抱える課題、チャレンジは何か
PayPayが改善すべき領域はどこですか?

Mune:
自分がひとつ改善したいのは、プロダクトを世に出すスピード。プロダクトラインをまさに作っていっているところですが、いかに分担、分散してスケールさせていけるか。増えた人数の分だけちゃんとスケールできているかというと、そこが課題です。
KSK:
たぶん長いチャレンジになるんですが、よりプロダクトドリブンにしていきたいと思います。もちろんビジネスドリブンの案件も会社としては大事ですし、バランスも考慮する必要はありますが、ユーザーのためになることをより積極的にプロダクトサイドから出していくことで、メンバーのモチベーションにも繋げていきたい。
Saku:
人が増えるに合わせて環境だったり、メンバーが成長を感じられるキャリアパスだったりを整えていかないといけない。フロントエンドではまだまだ人手が足りていないので、チーム設計を変え、役割を変え、ユーザーによりよい機能を早く届けるためにどうすべきか、意見を出し合って会社のビジョンや目標に貢献していきたい。
Mune:
みんなが言ったことに加えて、PayPayの成功はユーザーだけでなく、PayPayで働く僕らにとっての話でもあると思う。PayPayがどれだけ最高の会社環境であれるか、そのためにも山ほどある課題をfixしてimproveしないと。今、PayPayはスタートアップ段階から次の段階へと転換する時期に見えます。赤ちゃんから青年期に変わるように性質も変わっていくところなので、新たな性質を見極めて進んでいくんだと思う。大きなチャレンジになるけど、その分面白いのは間違いないです。
さて、PayPayはあなたにとってどういうところですか?

KSK:
自分の人生かなぁ。人生賭けている気がするんだけど。さすがに生まれる直前でリリースできなかった案件やうまく行かなかった案件も過去経験しているので、PayPayへの思い入れは特に強い。今サービスが世に出て3年くらい。まだまだ成長の過渡期にあるので、産んだだけじゃなくてもっといろんな部分でNo.O1になれるよう最後まで面倒みたいなぁって。
AZ:
子供みたいなものですね?
Saku:
そうですね。自分の作っているサービスは子供みたいなものですから、痛かったら直しますし、困ったら面倒みるし。会社に僕はすげーチャンスを頂いたという感覚です。メディアしかやってこなかった僕にとって金融サービスは学ぶことばかりで新鮮です。だから貢献できるところはして、チャレンジしながら学んでいく。スピードが求められ、セキュリティも求められるグローバルな環境で、いろんなPM、デザイナー、人たちがいる。会社をよくするためにポジティブな議論しかしないすごい人たちに囲まれて…僕はそれを「サバイバル」と感じているんだけど、そんな環境を楽しめる人には是非PayPayでチャレンジしてほしいと思いますし、そういう人には必ず居場所があります。

作井さんはそういうところが大好きですよね?
Saku:
はい、そうです!絶対うまくいくと信じているし、それを楽しみたいと思ってる人にきてもらいたい。これからもっと伸びると思います。
Martin:
僕にとってPayPayはポテンシャルそのもの。どこまでやり尽くせるか、でしかない。数年前ラテンアメリカで目にしたペイメントの転換を日本に当てはめて考えると、その社会的、経済的に与えるインパクトは遥かに大きい。どれだけ大勢の人生を変え、社会を変えることができるか。それって感動的です。実際その変化を肌で感じていて、それがPayPayの意義なんです。どれだけのことが私たちにできるか。どれだけのことをヘルプできるか。そのうねりに加われることこそが僕を突き動かすんです。
Mune:
PayPayがめざす、打倒「現金」。まだまだ現金しか使えないところも多いし、やれることが沢山あるわけです。田舎の方なんかに行くと、現金とPayPayしか使えないところもあって誇らしい気持ちになります。自分たちの仕事が世の中を変えているのを感じる時、プロダクトとして誇らしいし、自分たちのやったことが目に見えてわかる。そういうことが醍醐味です!
誇りに思っているのは全社員。プロダクトだけじゃないですよ!

【編集後記】
Tech 4部長に最高の時間をもらいました。やんちゃ坊主ですが最高メンバーです。KSK、Mune、Saku、Martinそれぞれがいい。なんとも言えません。当日同時通訳をしてくれたRikakoさん、Seikoさんも加わって最高のセッションができました♬
現在募集中のポジション
執筆・編集:Az(PayPay inside-out編集部)/ 通訳:Rikako & Seiko/撮影:Tak
※社員の所属等は、取材当時のものです。