可能性は無限大。世の中にないサービスを生み出すデータサイエンティスト

2023.12.13

PayPayグループで働く圧倒的プロフェッショナルに迫るプロフェッショナルシリーズ。
今回は、PayPayのデータサイエンティストとして、全社横断でAI活用を推進している東海林さんにお話を伺いました。直近の取り組みや、仕事のやりがい、働く上で大切にしていることなどについて伺いました。

東海林 勝進(しょうじ かつのぶ)

法務リスク統括本部 データ戦略部 データサイエンス

大学卒業後、大手ITベンダーにて、金融や交通、電力系のシステム開発を経験。その後フリーランスのシステムエンジニアとして、金融デリバティブ、ドローン自動操縦、地図描画アプリ開発などの案件に従事。機械学習に興味を持ち、大手ITベンダーでのAIに関するPoC案件やHR業界での人材分析なども手がける。2022年11月PayPayに入社。

AI黎明期にPayPayを選んだ理由

東海林さんがデータサイエンスやAIに興味を持ったきっかけは?

新卒の頃、ロボットを作る会社に就職したいと思っていていたものの、当時はご縁がなく、ビッグデータやディープラーニングといったワードがトレンドになった頃に、今ならその道に進めると思ったからです。シンプルにかっこいいし、面白そうだな、と。ChatGPTなどはまさに、言語を操るロボットですよね。

それからは、大手ITベンダーのAIに関するPoC案件やHR業界での人材分析などの仕事に携わりながら、「Kaggle」などのコンペでもデータサイエンスの経験を積んできました。

なぜPayPayに入社しようと思われたのですか?

フリーランスを続けても良かったのですが、自社でデータを持っている会社に身を置くのも手だなと思い始めました。その中で、PayPayは大規模かつ信頼性の高いデータ基盤があることが大きな魅力でしたね。ニッチなセグメントでも数十万ユーザーのデータがあるわけで、さまざまな目的で分析できるだろうなと思いました。

加えて、採用段階でのスピーディーな対応もポイントでしたね。他のどの会社よりもやりとりがスムーズで、この会社は本当に仕事が速いんだなと実感できたんです。

金融犯罪対策の分析ツールで特許を出願

まず、東海林さんのミッションについて教えてください

法務リスク統括本部のデータ戦略部で、データガバナンスなどを維持しながら全社のデータの利活用を推進することが私のミッションです。全社の様々な部署からデータ分析やAI活用のニーズを聞きとって個別に解決すると同時に、全社に向けたソリューションを提供して、全社のデータ利活用のボトムアップを進めています。

複数部署にまたがって横断的に活動されているわけですが、具体的には、どんな取り組みを行っていますか?

データ分析だけでなく、金融犯罪対策部でのマネーロンダリングやアカウント乗っ取り等の分析を目的としたネットワーク分析ツール作成や、行動年齢指標などの分析用データの作成、ローカル環境でのLLM活用など、幅広く行っています。

加えて、全社的なスキル・ノウハウの向上に役立てていただくべく、Slackのオープンチャンネルでデータ分析に関するノウハウを共有する活動を行っています。事業部ごとのお困りごとや質問に答えたり、学習用の情報を共有しあったりなど、双方向でのコミュニケーションの場としても活用しています。

特に印象的だったPJはありますか?

金融犯罪対策部でのネットワーク分析ツール作成です。P2P(個人間送金)機能で不審な動きがあった場合にそれが一目でわかり、迅速な対応が可能になるものです。

最近ではP2Pを悪用した返金詐欺などが増えていますが、このツールを使うと、そういった犯罪行為を行っている可能性の高いユーザーアカウントを一目で特定することができます。また、さらに調査を行えば、マネーロンダリングの形跡を発見をすることも可能です。PayPayをより安全・安心に使っていただくための手段として非常に有用なツールで、金融犯罪対策部の皆さんにも非常に喜ばれましたし、特許の出願にもつながりました。

急速に社内のデータ・AI活用が進みはじめているように思いますが、現在の課題はどんなところにありますか?

大きく2つあります。
1つは、データ分析や機械学習の活用のしどころはまだまだたくさんあるのに、追い付いていないことです。裏を返せば、いくらでも成果を上げられる環境だと言えますね。さまざまな部署で機械学習やデータ分析を導入しながら、全社に広めていっている段階なので、説明や提案も重要です。「AIでこんなことできないかな?」とざっくりした相談にも「こっちの方向から進めるといいですよ」と提案していく姿勢が必要になりますね。

もう1つは、いかに機械学習モデルの精度を上げるかという点です。機械学習モデルでは「こういう特徴量を追加すれば、このくらい精度が上がるはず」と思っても、予想が外れることも少なくありません。一定のノウハウと経験は必要不可欠ですが、実験を通じて試行錯誤を繰り返すしかないんです。そこがこの分野の難しさであり面白さでもありますね。

チームプレイでさらなる発展と成長を

開発環境はいかがですか?

ローカルマシンはMacBookProを使っていますが、そのCPUパワーを使うことは稀です。仕事のほとんどは、Google Cloud PlatformのVertex AIで作業をしていますね。BigQueryのデータを使うことが多いので、GCPの中で完結できる環境はとても効率が良いです。

仕事の進め方について教えてください

当初は課題の聞き取りから、分析の提案、分析、レポーティングまで一人で行うことが多かったのですが、最近はメンバーも増えてきたので、周囲から意見をもらったりチェックしてもらう場を増やしたいと思っています。

1人で分析をしていると、どうしても独りよがりになりがちですし、ミスにも気付きにくい面があると思うんです。せっかくKaggle経験をもつデータ分析のプロが多く集まっているので、チームプレイで精度を上げたり、新しい発想を取り入れたりして、可能性を広げていきたいですね。

PayPayで働く醍醐味、働き甲斐はどんなところにありますか?

全社を見渡してみると、まだデータ分析や機械学習を導入できていない分野も多く、あちこちから引っ張りだこで、行く先々で喜んでもらえるのは醍醐味だと思います。またPayPayは特許出願にも積極的で、実際に私が担当した案件でもいくつか申請に至っています。名前が残る仕事ができるというのは大きなやりがいです。

試行錯誤の先に待つ、無限の可能性にむかって

今後成し遂げたいことはなんですか?

まずは全社に幅広くAI活用を進めていく予定ですが、目指したい世界観としては、常に先回りして痒いところに手が届くサービスです。普段の行動から嗜好やライフステージを予測し、ニーズに合ったサービスを提供したり、犯罪が発生する前に予見して対策を取ったりできるようにしたいと思っています。

グループ会社のデータと掛け合わせて分析の高度化を進めつつ、LLMをはじめとした自然言語処理なども活用して誰も考え付かなかったような新しいサービスを生み出せたら最高ですね。AI技術の黎明期だからこそ、可能性は無限に広がっていますし、新しいことにどんどん取り組んでいこうと思っています。

PayPayのデータサイエンティストとして、大切にしていることは?

PayPay 5 sensesはどれも気に入っているのですが、データサイエンティストとして特に大切にしているのが、Be Sincere To be Professional の「プロフェッショナルとして妥協せず
誠実に自ら機会や新しい価値を創り続け、最後までやり抜く」です。

データに向き合うには誠実さが必要です。時には期待に反する結果が出ることもありますが、都合よく解釈することなく、まずは素直に受け止めること。その上で、なぜそうなったのかを突き詰めていくことで、本当の真実にたどり着くことができるのだと思っています。永遠にでも試行錯誤を続けられる気概が求められますね。

最後に、この記事を読む読者へのメッセージをお願いします!

PayPayは誰もやったことのない新しい取り組みで、新しい金融の世界を作っていこうとしています。新しい道を切り開くための苦労を楽しめる人は活躍できると思います。さまざまなデータや文献だけでなく、人ともAIとも、ひいては真実とも向き合っていける人をぜひお待ちしております!

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