
2018年創業当時、PayPayは人も組織も全く時間がない中からのスタートでした。Yahoo! JAPANとSoftBankそしてPaytmから集められた出向者たちが、Day 1(立ち上げ期)の波を乗り切りました。
その後、全国の加盟店開拓、アプリの新機能開発など、ますます高くなる波を乗り越え、進んできた裏には、多くの新しい仲間を採用し、Day 2以降の組織と人を最高の形に整え、パフォーマンスを発揮出来るように支えてきた人たちがいます。
今回のプロフェッショナルズでは、PayPay人事部組織人事(HRBP)チームと、そのプロフェッショナルな仕事ぶりを紹介します。

萩原 佑一
HRBP・企画 – マネージャー
大手メーカーで、グローバル人事(HRBP・企画)、副社長直下組織などを経て、2019年11月にPayPay入社。趣味は、バスケとゴルフ。1歳の息子とミニカー集め。

白石 藤也
HRBP – 営業系
大手小売企業を経て、2020年5月PayPay入社。
趣味はドライブとウィンドウショッピング。

河合 亜沙美
HRBP – 労務・コンプライアンス
サービス、ゲーム、人材系企業で給与計算、研修、労務、企画、HRBP担当を経て2020年2月PayPay入社。趣味は、モバイルゲーム、韓流ドラマ。

早川 桃子
HRBP – プロダクト
Yahoo! JAPANを経て、2019年4月にPayPayへ中途採用担当として入社。その後HRBPへ異動。最近の趣味は居酒屋メニューの再現(苦戦中)とベランダ菜園(虫と格闘中)。
事業スピードをさらに加速させるためにギアを上げる
組織人事(HRBP)の仕事とミッションについて教えてください
それでは、萩原からお答えします。
PayPayの人事部には、現在「企画」「組織人事」「採用」「給与厚生」の4チームがあるのですが、採用選考と給与関連を除く、従業員の方が入社してから退職するまで(いわゆる「エンプロイージャーニー」)に発生するすべてのタッチポイントを組織人事チームが担当しています。
人事施策的な言い方でいうと、人員・人件費計画策定、組織開発、人事配置や人材開発(いわゆる「タレントマネジメント」)、評価、処遇、労務、コンプライアンスといったものがそうで、施策の企画から実行まですべてのプロセスを組織人事チームで執り行っています。
組織人事チームは、「組織」と「人」のスペシャリストとして、「組織」と「人」のポテンシャルを最大限に引き出し、生産性を向上させることをミッションとしています。実は日本におけるHRBPの歴史はまだ浅く、あまりなじみのない方も多いかもしれません。どちらかというと、近年海外を中心に、経営者や責任者のビジネスパートナーHRBP(Human Resource Business Partner)として、組織と人の両面から事業戦略をサポートする機能が求められ、主流になってきた人事領域です。
なぜPayPayでは組織人事(HRBP)チームを導入したのですか?

立ち上げ期のPayPayで、事業スピードをさらに加速させるためにギアを上げる必要がありました。それを実現可能にするため、私たちPayPay組織人事チームでは、アカウントマネジメント(事業本部担当制)とファンクションマネジメント(全社横断担当制)の両軸を手がけるクロス・ファンクションのチーム制を導入しました。
アカウントマネジメントは、営業、開発、マーケティングなど、1つの事業部ごとに専任担当人事を配置し、人事マネジメント業務を行う、いわゆる現場向き合いの業務です。このうち、およそ5割を占めるのがコンサルティング、残る5割のうち3割が従業員対応、2割が制度運用といった仕事の比率になります。(実はこのポートフォリオも徹底的にチームで議論して作りました)。
一方のファンクションマネジメントとは、全社横断の教育、組織開発、人材開発、労務・コンプライアンスなどの機能での施策の企画や実行を指します。
一般的に起こり得ることですが、人事制度や人事施策が現場にマッチせずその効果が最大限発揮出来ないという事象を防ぐため、PayPayでは、経営と現場の両方の目線を持ちながら、人事施策で事業をドライブすることができるようにクロス・ファンクショナル制を導入しました。
事業スピードを加速させるために、事業に入り込み現場課題をキャッチアップし、その解決に向けて、スピーディに経営・現場とディスカッションし、施策を企画します。そこからβ版というよりα版で導入出来る。そして、その事業成果のリアクションを肌で感じ、アップデートし続けていく。ここがPayPay組織人事のおもしろいところですね。
ここからはアカウントマネジメント業務について、PayPayを代表する二大組織「プロダクト」と「営業」を担当するメンバーに話を聞いてみたいと思います。早川さんはプロダクト(開発)のアカウント担当ですね?

はい。プロダクト本部はPayPayの中でも特にユニークな事業部門で、メンバーの6割以上が外国籍を占めるダイバーシティ環境です。ですので、すべてにおいて英語と日本語の二カ国語対応が必須の部門です。
また、入社者向け研修(オンボーディングプログラム)を設計する際にも、外国籍社員向けには日本での生活全般に関する入門編や、各種手続き、文化・マナーに関するエチケットなども盛り込んで提供しています。たとえば関東ではエスカレーターは左に並ぶとか、ゴミの出し方、玄関で靴脱がないとだめよ、などなど。
最近は入社してきてくれるメンバーの数もどんどん増えてきたので、オンボーディングムービーを撮影して、いつでも視聴できるように整えたりもしました。もちろん日本語と英語両方で、です。笑。
プロダクトはその名の通り、PayPayのプロダクト開発を担う最重要部門のひとつです。世界中から集まってきてくれているメンバーが存分にパフォーマンスを発揮できるよう、思いつく限りのサポートをがんばっています。その結果、感謝の言葉をもらった時など、涙が出るほどうれしいですね!

【早川さん(プロダクト)の代表的な一日はこんな感じ】
- 9:00-10:00
- 通常業務と並行して、入社者オリエンテーションの様子をチェック
- 11:00-19:00
- メンバーからの問い合わせ対応(WFAのこと、ビザのこと、身分証明書と社内通称が異なるけど、どうしたらよいか?、けがをした、役所からの書類が読めない、コロナ禍で海外にいる家族が心配…)。
- 11:00-12:00
- 書類選考や資料作成
- 13:30-14:00
- 海外からの社員受入オリエンテーション実施
- 14:00-16:00
- 各種ミーティング
- 16:00-17:00
- 翌月入社する社員の配属確認と準備
- 17:00-18:00
- 各種面談
- 18:00-19:00
- 7dayオンボーディングプログラム更新内容確認、社内手続き各種のwiki更新
白石さんは営業部門の担当ですね? どのような一日か教えていただけますか?

アカウントとファンクションがフルミックスな一日となっています。
ですので網羅的に情報を整理し、経営・現場目線の頭を切り替えるようにしています。
【白石さん(営業部門)の代表的な一日はこんな感じ】
- 10:00-10:30
- 統括本部内での担当者ミーティング(前日までの情報共有と本日以降のタスク、スケジュール共有)
- 10:30-11:00
- 11時からのチーム定例と午後のミーティング向けの資料作成
- 11:00-12:00
- チーム定例(タスクの共有と重要情報の共有、課題に対するチームでのディスカッション)
- 12:00-13:00
- ランチ
- 13:00-13:30
- 経営企画部メンバー、企画メンバーとの人員人件費に関するミーティング(現状数値や今後の見込与件、その他情報共有)
- 13:30-15:30
- 資料作成、各種問い合わせ対応
- 15:30-16:00
- 派遣社員の方との各種案内、数値配信の確認、送信
- 16:00-16:30
- 萩原さんとの1on1(タスクの進捗報告、課題に対する相談)
- 16:30-17:00
- 資料作成、各種問い合わせ対応
- 17:00-18:00
- 担当本部(法人営業)の定例会議参加
- 18:00-18:45
- 資料作成、各種問い合わせ対応、明日以降のスケジュール確認
それでは、今度はファンクションマネジメントを代表して、河合さんにお聞きします。河合さんは労務とコンプライアンスの担当ですね?

はい、私は労務とコンプライアンスの両方を担当しています。通常の企業では労務担当は人事部、コンプライアンス担当は法務部門等で担当しているのが一般的です。でもPayPayでは敢えて両方を人事部で担当しています。ここが最大の魅力であり、最も苦労する部分でもあります。
元々私は労務畑で経験を積んできたため、「対応する従業員の感情や思いをくみ取る」という頭になっていました。でもコンプライアンスで求められるものは違うんです。規程・規則に沿って、客観的事実に基づき判断する力やヒアリング力が必要になります。ですので、頭の切り替えや、気持ちの切り替えができるようになるまで時間がかかりました(笑)が、一番の学びであり、今も日々学びを更新中です。
また、PayPayでの労務・コンプライアンスは事業に近い場所で、各事業部の関連部署と連携しながら施策検討できるため、各事業の特性を知ることもできますし、幅広い経験をすることができるのがPayPayの魅力です。
組織と人のコンディションを見ながら、その時々の事業状況にあった最適な規程・規則・ルール作りをする。そして現状にあった教育プログラムや研修をリアルタイムに設計し、実施したり、人事制度や規定の見直しを柔軟に入れ替えていけるのは、労務・コンプライアンスの両方を担当しているからこそできることです。
また、早川さんや白石さんの話の通り、フロントからバックサイドの組織まで、さまざまな課題やテコ入れが発生します。そんな時は、ファンクションマネジメント担当だけで解決することはしていません。組織人事内のアカウントマネジメント担当と連携をし、部門側とかけあい、総力を挙げて組織や人のコンディション改善に動いています。
PayPayの組織人事で一番大変なところはどこですか?

蒔田さん(集合写真中央列右)
全般的にゼロからイチをたくさん作り出すことの連続で大変というのはあります。
これは成長途中の企業で働くことのプレミアム感とも言えるのですが、制度やルールが整っていない上に、誰も正解を持っているわけではありませんので、事業戦略を加速させるため、自ら行動を起こし、経営層・現場・チームで何度も議論を行い、作っていきます。
また、新しくご入社される方が組織に慣れるよりも、人員が増えるスピードのほうが早いため、どの社員にとっても能力を超えた仕事が多かったという印象です。
組織人事は「変えていける」「作っていける」といった挑戦を楽しむような、向上心の高いメンバーが多いため、前向きに取り組んでこられたと思っています。
あとはアカウントマネジメントとファンクションマネジメントの行き来をしていると、「木を見て森を見ず」になったり、その逆になることも多く、時に現場に寄り添い過ぎて組織人事内でけんかになることも少なくありません。
そんなことを吹き飛ばすほど、うれしいとき。HRBPでよかったと思えるときは?
汐元さん(集合写真中央列真ん中)
それはなんといっても、担当する事業部門のメンバーが喜んでくれたり、活躍しているのを見た時です。キャンペーンが成功して喜んでいるマーケティングチームや、事故なく大規模リリースしたプロダクトメンバーを見ながら、いつも心で拍手を送っています。
また、経営とも現場とも近いところにいるので、事業の生の声を聞くことができ、新しい企画を考えるチャンスが与えられていること、直属の上司以上に現場メンバーから頼ってもらえること、現場のトップと信頼関係を築けること、時にやりあうことがあっても信頼関係があること、そして本音で話せてよかったと言われることは、組織人事の醍醐味(だいごみ)ですね。
これから、どんな仲間にジョインしてほしいですか?メッセージをどうぞ。
上出さん(集合写真中央列左) 人が好きであること、これが一番じゃないでしょうか。私は、一度話した人は誰でも好きになってしまうところがあって、この人のいいところはどんなところか、この人が最も輝くのはどんな時かといつも考えています。そして、多様な個性を持った人たちそれぞれが、自分の個性を殺さず、最大に活かすことができる組織が最後に勝つと信じています。
今、PayPayは急成長を遂げる最中です。猛烈なスピードで事業を拡大しながら、常にチャレンジし続けていますので「何があっても楽しみながら乗り越える」というマインドを持つ方に仲間になっていただきたいです!
「あー、つらいしんどい、なんでこんなことになるの…。」ではなく、「ほほう? ますますおもしろくなってきやがったぜ(にやり)」と言えるような方を待っています!
これから、どんな仲間にジョインしてほしいですか?メッセージをどうぞ。
萩原さん(集合写真左上)
PayPayで働くということは、ジャングルにいるようだと私は思います。
ただ、ここにいるメンバーは、同じビジョンに向かい前に進もうとしている人たちで、私には聞こえない川の音、見えない草木、感じられない土の香りを感じ取れる人たちでもあります。
たとえば、白石さんはデータトラッキングをし、そこから施策をドライブする力が長けていますが、早川さんは組織課題の本質に対して脊髄反射でアクションする力が長けています。さらに河合さんは、従業員に寄り添いエンゲージを高める力に長けているといったように、メンバー全員が強みと専門性を持っています。
このようにPayPayの組織人事チームは、お友達のようなアマチュア組織ではなく、専門性を持ったプロフェッショナルな組織です。時には右手で握手し、左手でけんかをします。このチームで協力し合えば、ジャングルを越えた世界へ行けると私は信じていますので、大胆なゴール設定をして、大きな成果を一緒に勝ち取り、達成感をチームで反響させていきたいと思います。共にジャングルの向こう側へ行きたい仲間は、今すぐチームにジョインして社会課題の解決へ共に大きなインパクトを与えましょう。
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※募集状況は取材当時のものです。
編集:Az (PayPay Inside-Out編集部)
※社員の所属等は、取材当時のものです。