PayPay Inside-Out People and Culture

Tech Talks vol.31 – Data Insights Department

2023.07.19

Tech Talksについて

Tech Talksシリーズは、世界約50カ国の国と地域から集まった個性豊かなプロダクトメンバーたちの声を通して、我々のモノづくりへの姿勢や雰囲気をダイレクトにお伝えしていきます!
今回は、Data Insights部を率いるJさんとBotondさんにお話を伺います。

J Perry

データインサイト部で部長をしているJです。アメリカ出身で金融や経済学について学び、アメリカの中央銀行で金融エコノミストとしてキャリアをスタートし、その後コンサルやアセットマネジメントなど様々な分野で働いてきました。15年前に来日し、2022年PayPayに入社しました。

Botond E. Mathe

データインサイト部でエンジニアリングマネージャーを務めるBotondです。ルーマニア出身で、修士号取得後、ハンガリーのコンサル会社で銀行関係のプロジェクトに従事していました。日本文化への興味から4年前に来日し、以前から興味があった決済システムの分野で働くべくPayPayに入社しました。

Data Insights部の業務内容、ミッションは?

J:
私たちの使命は、ユーザーと加盟店の行動を科学的に把握し、システム開発に反映することで、プロダクトの付加価値向上に貢献することです。重要なポイントは、単なるデータサイエンス部門ではなく、バックエンドやフロントエンド、機械学習のエンジニアが同じ部署で一緒に働いているという点です。サイエンスだけでなく、エンジニアリングも駆使して、プロダクトの改善にフォーカスをしています。

Botond:
具体的には、パーソナライゼーションや検索機能、マーチャント分析など、多くのプロジェクトを進めています。どれもチャレンジングですし、エキサイティングですね。パーソナライゼーションに関しては、今のところクーポン機能に重点を置いて、ユーザー個々にとって最適なクーポンを抽出することを目指しています。

日進月歩の領域ですので、継続的に研究を行って、その結果をお互いに共有したりもしています。生成AIや機械学習といった最新のテクノロジーをどのように活用できるか、統合できるか、常に業界の動向に目を光らせているんです。

PayPayに転職したきっかけは?

J:
もともとフィンテックのバックグラウンドがあるので、転職を考え始めた際に、私自身もユーザーであるPayPayに興味を持ったんです。PayPayが持つデータを活用できれば、多くの可能性がさらに広がるだろうと想像していました。その時はデータサイエンスや機械学習関連の採用は行われていなかったのですが、エンジニアリングマネージャーとして応募をして、自分の経歴に関心を示してもらえるか試してみることにしたんです。そして実際に関心を持ってもらうことができ、入社してすぐBotondや他の機械学習やAIに興味を持つメンバーと連携を始め、データインサイト部ができたというわけです。

Botond:
私は以前から決済システムに大きな関心を持っていました。日本に移住してすぐ、街のあちこちでPayPayが使われているのを目にし、まさに探していた会社だと思ったんです。急成長している会社だと知り、早速採用サイトから直接応募をしました。また面接の中で非常に協力的なカルチャーであることを知り、非常に興味を惹かれたんです。実際に、マネージャーがメンターのように丁寧に指導してくれました。そして入社して1年でマネージャーになり、Jが加入してからはJと一緒に新たにData Insights部を立ち上げていったんです。

部署の課題は?

J:
私たちが担当するプロジェクトは、決済・金融サービス・加盟店向けの3つの事業部すべてにまたがっており、通常よりも多くのプロダクトマネージャーが関わりますし、内容によっては多くのシステムとの連携が必要になります。広範な専門知識が求められるため、それ自体がチャレンジングだと言えます。

また、機械学習やAIプロジェクト全般に言えることですが、長い研究段階を必要とすることも課題の1つです。要件が具体的に提示されている開発案件とは違い不確定要素が多く、より多くのステップを必要とするものです。エンジニアリングだけでなく、研究にも関わる技術領域で、短期間に素早くスケールさせるというのは簡単なことではありません。

こうした中で結果を出していくには、とにかくスモールサイズで設計・開発し、適切なKPIをもとに結果を検証して、継続的に改善していくことが重要です。そして、広範な領域をカバーできるよう、お互いを補い合えるようなメンバーを採用していくことも課題と言えます。

Botond:
私は主に、研究フェーズの後にデータに基づいて本番システムを構築するフェーズを担当していますが、曖昧な要件に基づいて作られた複雑なモデルを展開する際に、多くのコンポーネントやテクノロジーを組み合わせる過程がチャレンジングだと感じています。チームメンバーとのクロスファンクショナルな連携もまた、重要な要素です。
KPIを達成するために、進捗を常に確認をしながら、反復的なチューニングのプロセスを通じて小さなステップを踏んでいくことを重要視しています。たくさんのプロセスがあるので、なるべく無駄のない手法を採用し、アジャイルと組み合わせて部署全体で取り組んでいます。

他のチームとの連携方法は?

Botond:
私たちの部署ではデータもデータプラットフォーム自体も所有しておらず、他のチームのデータを利用しているので、連携は欠かせません。例えば、新しいデータにアクセスする場合も、他のチームと調整する必要があるんです。
ただ、PayPayの文化は非常に素晴らしく、みんな協力的なので、プロジェクトが行き詰まることなくスムーズに前進できています。

Data Insights部の雰囲気は?

J:
5名ほどでスタートして、数ヶ月の間に20数名まで増えたのですが、非常に多様性に富んだチームになっています。10ヵ国以上から、さまざまな専門領域、業界経験を持つメンバーが集まっているので、ミーティングをしていても多様な視点で物事を考えられるんです。

Botond:
常に新しいチャレンジがあり、学びの機会には事欠かない環境ですね。みんなでナレッジを共有する場もありますし、Jもサポートしてくれます。例えば、私は工学部出身なので、この分野の理論的な面や科学的な面をキャッチアップするのに適した本や論文を薦めてくれます。Jのおかげでチーム全体が科学的な面にも強くなりました。

今後、チャレンジしたいことは?

Botond:
私はPayPayに入社してからの3年間、常に自分が成長させたいと思っている領域で働くことができています。新しいことに挑戦し、成長する機会を与えてもらっていることにとても感謝しています。今後もこの状態を続けたいですし、一緒に働くメンバーに対しても、新しいことを学び、成長する機会を与えていきたいと思っています。

そして、学びを活かして5,800万のユーザーの毎日の生活を変えていきたいですね。多くのユーザーと加盟店にインパクトを与えられることが、私たちの冒険の大きなモチベーションにもなっています。

J:
私がPayPayに入社したのは、ユーザーがより良い検索や発見ができるようにアプリを変えるという、非常に大きな課題に挑戦するためです。PayPayは日本で多くのユーザーを抱えるプロダクトであり、15年暮らしてきた日本の社会に貢献する機会を私に与えてくれました。

私たちは現在、いくつかのプロトタイプに取り組んでおり、生成AIを使用したいくつかのプロトタイプで成功を見ています。まだ研究の初期段階ですが、将来的にはいくつかの検索機能と統合される予定です。

今はまだ、長い冒険の始まりに過ぎません。パズルのピースがどのように組み合わさっていき、どのような完成図が現れるのかまだわかりませんが、プロダクト部門全体と連携を取りながら、日本のユーザーや加盟店にどれだけの価値をもたらせるのか、私も楽しみで仕方ないですよ。

最後に、読者にメッセージをお願いします!

J:
私たちの部署のメンバーに求められるのは、まずオープンな考え方とコミュニケーション能力です。フィードバックや過去の失敗から素直に学べることや、エレベーターピッチのように簡潔にわかりやすく伝える能力が必要です。そして、積極性やリサーチ能力、最初から最後までやり抜く力も重要です。

こうしたスキルやマインドセットを持つ方なら、幅広いバックグラウンドや考え方を持つ方とお会いしたいですね。特定の業界で働いていたとか、特定の専攻をしていたといった経歴は、それほど重要ではありません。ぜひ躊躇せず、チャレンジしてみてください!

※募集状況、社員の所属等は取材当時のものです。