「監査」と「統制」一体で上場を目指す。監査統制本部長が語る、PayPayの第3線

2024.10.22

リーダーインタビューは、PayPayグループトップの人柄や考え方を紹介するシリーズです。今回は、監査統制本部 本部長のケンプ 真紀さんをご紹介します。

ケンプ 真紀(Maki Kemp)

監査統制本部 本部長

新卒でメガバンクのシステム部門配属後、日本・アメリカで国内勘定系システム・決済システム・市場系フロントシステムの開発・導入・プロジェクトマネジメントを経験。その後、監査法人(日本・英国)やメガバンク、投資銀行でシステム監査(外部監査・内部監査)やUS SOX監査対応など、リスクマネジメント業務に従事。2024年1月にPayPayへ入社し、監査統制本部 本部長として内部監査・統制強化を推進中。

「プロジェクトを前進させる監査」の姿に魅了され、リスクマネジメントの道へ

これまでのキャリアを教えてください

新卒でメガバンクへ入行後、システム部門に配属され、日本とアメリカで国内勘定系システム、決済システム、市場系フロントシステムの開発や導入、プロジェクトマネジメント等を経験しました。

監査系の業務に興味を持ち始めたのは、アメリカ拠点のシステム部門に異動し、古くなったシステムのリプレイスプロジェクトのPLを担当していた時期です。当時、私はアサインされた案件をプロジェクト管理の観点をメインで進めていましたが、アメリカ側の監査担当者から「考えうる潜在的なリスクは?」「テストの本質はミスによって生まれる損失を未然に防ぐことだ」など、高い視座からプロジェクトへのアドバイスをもらい、「潜在的なリスクを指摘し、懸念点をクリアしていくことでより完成度の高いプロダクト開発を可能にする面白いポジションがあるんだ」と興味を持ちました。同時に、監査では色々なシステムや業務を様々な観点でカバーするため、これまでの幅広い金融業務・異なるプラットフォームでのシステム開発や導入を経験してきた経験も、役立つと思ったんです。

その後専門性を得るため監査法人へ転職したのですが、当時はちょうどエンロン事件でアメリカにおける監査が厳格化した時期でした。クライアントからのニーズが急激に高まったため、私も必然的にUS SOX法(アメリカにおける企業会計や財務報告に関する法律)の対応を任されました。アメリカ企業の日本法人、アメリカ上場の日本企業がSOX法を遵守する必要が生じる状況下、次から次へと舞い込む仕事を休む間もなく打ち返す中で、US SOX法をはじめとする外部監査・内部統制構築の経験を得ました。

なぜフィンテックに関心を持ち、PayPayへ入社したのですか?

以前にタイを訪問した際、コード決済が街中で普及している様子を目にしたのが最初のきっかけです。私が当時住んでいたイギリスとは違い、タイでは「現金とクレカは外国からの旅行者、地元の人はコード決済」という世界観が出来上がっていました。ケータイひとつとコードを印刷した紙一枚で決済ができ、様々な地域でも低コストで導入可能。身近なキャッシュレス手段として、顧客・店舗それぞれにメリットをもたらすイノベーションに感銘を受けました。イギリスへ帰国したちょうど同時期にPayPayで内部統制のポジションがあると知り、非常に興味を持ちました。また日本の友人たちからも「PayPayは本当に便利」「日常生活にないと困る」などの良い評判が聞こえていました。

ですが、気がかりだったのはPayPayのビジネスモデル。従来経験してきた銀行・証券会社などと全く異なる収益構造をしているため、面接時は「今後どうやって成長戦略を描いていくのか」「収益モデルはどの様なものか」など、かなり細かくお話を聞きました。「対法人のように大きな収益を狙うのではなく、1人10,000円でも良いから細かいディールを積み上げる」「多角的な金融ビジネスを、法律の枠組みに上手に適応させながら成長を目指す」といった経営層の考え方に将来性を感じ、PayPayへの入社を決めました。

また、現在すでに社会の重要インフラとなりつつあるPayPayが上場を目指す中で、内部統制を強化していく過程にぜひ携わりたいと思いましたし、自分自身面白いチャレンジができそうだなと感じました。

「監査」と「統制」の両輪で会社の体質を強化する

監査統制本部の役割を教えてください

監査統制本部は、内部監査部と内部統制部、内部監査・統制全体の企画を行う監査統制企画部という3つの部署で構成されています。内部監査部はいわゆるリスク管理の「三つの防衛線」のなかでは第3線を担当し、1線(ビジネス部門)および2線(リスクマネジメント・コンプライアンス部門)に対して「法令に違反する項目はないか」「適切な事業運営ができているか」等の観点で監査をし、保証を与える業務を行っています。内部統制部は、PayPayが上場を目指すにあたって、ステークホルダーから評価いただける適切な内部体制の構築を、全社横断で進めています。

監査統制本部にはどのような特徴がありますか?

監査・統制が同じ本部内にあることです。性質の違いから、特に金融機関などでは監査・統制を完全に分離するケースも多く、私も監査・統制の両部署を率いる難しさは感じます。ですが、PayPayは創業からわずか6年であり、今後も急成長が求められる組織です。一体的に運営することで、監査視点を持ちながら体制構築ができ、スピーディーに内部統制を強化できるのは強みです。私はこれまで、内部統制・リスク管理・コンプライアンス・監査と幅広く経験してきたので、その知見・経験を総動員して会社の体質を強化していく方策を進めています。

また、「教科書的な正解」を会社に押し付けるのではなく、経営会議の内容や会社の進むべき方向性を把握し、私たちが事業成長にどう貢献できるのかを、監査統制本部の業務において重視しています。たとえば、目下の課題であるグループシナジー創出に、監査統制本部の活動はどう結びつくのか。一見小さなタスクでも、会社の大目標に必ず繋がっていることを意識していますし、メンバーにも取り組みの意義を伝えるよう心がけています。

監査統制本部にはどんなメンバーがいますか?

金融機関出身者が多いと思われるかもしれませんが、メンバーのバックグラウンドは様々です。事業会社の統制、監査担当、監査法人出身の方なども在籍し、幅広い視点で監査・統制を行えるのは強みです。PayPayグループには多くのサービスがあるため、PayPayの事業やサービスを適切に評価する観点で、各メンバーのバックグラウンドが活かされる場面は多いですね。

「良い噂」が流れる監査統制本部へ

今後PayPayで成し遂げたいことはありますか?

まずは私の使命である上場という大きな目標を確実に遂行し、会社の発展につなげたいと考えています。その過程で、監査統制本部を「良い噂」が流れる部署にしたいです。実は、監査業界は意外と狭く「あの会社は監査と現場の溝が深い」「あそこは部長がいつもポジティブで働きやすい環境らしい」などの噂が聞こえてきます。それが会社選びの材料になることも多く、PayPayを「他社では経験できないようなチャレンジングな経験ができる」とぜひ噂してもらいたいです。

社外で良い噂が立つ状態とは、強固な内部統制が図られ、会社が適切に運営されている証拠。プラスアルファで誰も見たことのないサービスの立ち上げに携われる魅力が伝われば、誰もが興味を持つ監査統制本部になれると信じています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします

PayPayの監査統制本部には、自分が歩んできたキャリアを活かしながら大きなチャレンジに取り組める環境があります。PayPayは、グループ会社のサービスはもちろん、加盟店まで含めれば膨大な数のサービスとリンクしています。コラボレーションを通じて新サービスが立ち上がることも多く、PayPay経済圏の拡大と深化が進むと、ますます唯一無二のサービス提供が増えていくでしょう。我々本部にとっては、唯一無二のサービスにはどのような内部統制が必要か、どのような観点の監査が求められるのかを考える、大きなチャレンジの連続となります。

革新的なサービスへの貢献には、やりがいと難しさがあります。監査統制本部としても、常に変化をする環境に柔軟に対応でき、新しい事を自分で学んでいくマインドセットが必要で「前例がないので知りません、分かりません」という考え方をする方は、PayPayに合わないでしょう。まだ世にない新しいサービス提供に監査統制の観点で貢献しつつ、お客様や事業を守るための手段を全力で考えることができ、やりがいを感じられる方とぜひ一緒に働きたいです。

※募集状況、社員の所属等は取材当時のものです。

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