「便利」と「安全・安心」を両立させた、1年間ずっとおこづかい増量キャンペーン!

2025.04.07

PayPayグループのビッグプロジェクトの舞台裏に迫るProject Storyシリーズ。
本シリーズでは重要プロジェクトにスポットライトを当て、その裏にあった障壁や各担当者のこだわりなど、現場でのリアルなストーリーを担当者へのインタビューを通じてお届けします。

今回は、PayPayの新たな取り組みである「1年間ずっとおこづかい増量キャンペーン!」(以下、おこづかいキャンペーンと表記)について、リリースに向けプロジェクトを推進したメンバーにお話を伺いました。


須藤 晃(すどう あきら)

事業推進統括本部 マーケティング戦略本部 マーケティング戦略部 戦略推進チーム

ソフトバンクBB株式会社(現 ソフトバンク株式会社)にてコールセンター、サービス企画、デジタルプロモーションの担当を経て、2018年ジョブポスティング制度でPayPayの立ち上げ時期に出向。2022年に転籍して入社。


増山 宏美(ますやま ひろみ)

事業推進統括本部 マーケティング企画本部 プロダクトマーケティング部 プロダクトマーケティングチーム

新卒でメーカー系の金融会社に入社。クレジットカードや電子マネーなどの登録・利用促進施策の企画から実行まで担当し、2020年3月にPayPayへ入社。現在はP2P(個人間)送金推進を担当。


阿部 ジョアナ(あべ じょあな)

法務リスク統括本部 法務コンプライアンス本部 法務部 法務2チーム

南米ペルー出身。日本の大学を卒業後、外資系金融グループ会社に入社。主に法務およびコンプライアンス業務を担当。2023年1月にPayPayに入社。

若年層のキャッシュレス活用には課題が山積

おこづかいキャンペーンの概要を教えてください

須藤:
PayPayを活用して親が子ども(12~18歳)におこづかいを送金すると、送った金額に対して、受け取る側に1年間、毎月最大10%のPayPayポイントが付与されるキャンペーンです(※本人確認済みユーザーのみ参加可能)。一般的には現金で行われるおこづかいのやり取りを、PayPay上に切り替えていただくだけで、最大10%のPayPayポイントが貰える、非常にお得なキャンペーンだと自負しています。

「おこづかい」を対象にキャンペーンを企画した理由は?

須藤:
PayPayの6,800万人(2025年3月時点)という登録者数は、日本全国のスマホ利用者の約3分の2に達しています(当社調査にて算出)。一方、国内の推定スマホ保有者におけるPayPay登録率を見た際、若年層(~18歳)の登録は成人と比較してやや少ない状況が見えていました。ですが、若年層にも便利で安全なPayPayを使っていただきたい想いは強く、PayPay利用のきっかけになるようなキャンペーンを構想していました。

また、学生時代からPayPayのファンになってくだされば、将来にわたりPayPayグループのサービスを利用していただける可能性が高いことも意識しました。成人に対しては、給与の入り口としてPayPayを利用できる「PayPay給与受取」を展開していることから着想を得て、若年層にとっての「給与」に相当するおこづかいに対してキャンペーンを行えば、PayPay利用のきっかけになると考えました。

阿部:
一方、若年層の利用が少ない傾向はPayPayのみならずキャッシュレス業界全体でも変わりません。背景には、若年層の保護者の意向が影響していると考えています。他社の市場調査などでも、「まだ早いのではないか」「不正に巻き込まれたら困る」といった意見が多く、皆さまのご不安を解消し切れていない状況があります。

世界的にも若年層のWebサービス利用は規制強化の傾向にあり、キャンペーンを行う以上、PayPayとしてはキャンペーンによって若年層や保護者の方が不安を感じたり、トラブルに巻き込まれたりすることがないよう、安心してご利用いただける枠組みを構築する必要がありました。具体的には、PayPayの本人確認制度の活用はもちろん、若年層ならではの不正対策や宣伝文言の工夫が必要になるなど、キャンペーン実施にあたり検討すべき安全対策は山積みでした。

安全・安心と利便性の両立に挑み、大幅な送金回数増を達成

リリースに至る過程を教えてください

須藤:
キャンペーン企画にあたり、ユーザーに与えるインセンティブはどれくらいが適切か、具体的に何歳から何歳を対象にするのかなど、0から設計を行いました。特に、キャンペーン期間を「1年間」と長期に設定したことが特徴的です。若年層は成人に比べて買い物の機会が少ないと考え、少ない買い物の機会でも効果を感じていただくためには、長期のキャンペーンを準備する必要があったからです。

また、前例のないキャンペーンだったため、いきなり全国展開する前に効果検証を行いたいと考え、全国の3地域を対象に地域限定でのテストキャンペーンを実施しました。結果として、3地域とも利用状況に大きな差はなく、送金件数は約4倍に達しました。懸念された不正利用やネガティブな形での露出なども発生しなかったことを受け、全国展開を決定しました。

増山:
全国展開にあたっては、新たにシステム対応やUI再設計が必要でした。地域限定での開催時は、一定期間に発生した送金履歴を後からウォッチし、手動で対象者を絞り込んでポイントを付与していました。ですが、全国展開後は送金件数が桁違いになることが見込まれ、手動での対応は限界がありました。加えて、ポイントが即時反映されればユーザーの皆さまもすぐにポイント利用が可能になるため、利便性の面でもポイント即時反映の仕組みが求められました。

チャレンジングだったポイントは?

須藤:
やはり前例のない、1年にわたる若年層向けのキャンペーンに挑んだことです。従来、PayPayでは若年層向けのキャンペーンを行ったこともなければ、P2P(個人間)送金に対するキャンペーンを行ったこともありませんでした。ユーザーの反響も読めない状態で、多額のコストを必要とする長期キャンペーンを実施するのは勇気のいる決断でした。

ですが、PayPayの潜在的な普及余地を検討した結果、PayPayが飛躍的な成長を続けるためには、若年層にも愛されるサービスになることは欠かせないと痛感しました。コスト面については、コストに見合うだけの将来的な価値があることをCLV(Customer Lifetime Value:顧客生涯価値)などの指標で示し、根気強く社内関連部署とのコミュニケーションを重ね、実現へと至りました。

増山:
システム対応が難航したことです。私や須藤さんで理想のUIや仕組みを練り、開発部門に提案しても、「対応が難しい」というフィードバックをいただくことが多かったです。もちろん、開発部門に人員やリソースの限界があることは理解しています。一方、私たちもユーザーの皆さまに最高のキャンペーンを提供し、PayPayを愛してもらうというゴールにフォーカスしていたため、中途半端な形でリリースしたくありませんでした。

そこで、開発部門との間で、優先順位を設定しつつ現実的な妥協点を探っていきました。エンジニアと会話する際は「これを開発しておいてほしい」のように一方的な印象を与えるコミュニケーションはせず、毎週MTGを組み、「ユーザーファーストな機能を一緒に実現する」というゴールを口頭で共有していきました。結果、思い描く理想に近いキャンペーンをリリースできました。リリース時に搭載できなかった機能に関しても、今後のアップデートで順次対応していく予定です。

阿部:
キャンペーン対象が若年層だったことです。そのため、キャンペーンに関する表記は、普段と異なる角度からも徹底的にチェックしました。例えば「キャンペーンは未成年なら誰でも対象」といった表記には注意しました。PayPayでは、未成年保護の観点から、未成年者の利用にあたっては保護者の同意を必須としています。ですが、未成年全員がキャンペーン対象になっていると記載されれば、「保護者の同意がなくてもPayPayを利用できる」と誤認され得ると考えたためです。

ただ、私たちもPayPayをもっと多くの方に届けるためのキャンペーンに協力したい想いは強く、「どうしたら若年層向けのキャンペーンを安全・安心に実現できるか」を一緒に考えました。具体的には、修正が必要な場合も必ず代案を出し、安全・安心を担保しつつ実現できる方法はないか、隅々まで検討することを心がけました。今回のキャンペーン表記で言えば、PayPayが本人確認をしっかりと行い、規約を守って若年層の保護を実施していることがサイト上でも伝わる表記をお勧めしたところ、須藤さんや増山さんにも共感していただけました。

リリース後の反響と、今後の展望を教えてください

須藤:
全国展開は始まったばかりですが、既に目標を大きく上回る成果が出ています。また、定性面では一部Webメディアや報道などで取り上げられ、反響を感じています。ですが、目指す目標は「おこづかいをPayPayで受け取るのが当たり前の世界」です。若年層に限らず、現金を使い続けたい理由は人それぞれなので、あらゆる人にPayPayのサービスを届けられるよう、今後もキャンペーンを磨き込んでいきます。

阿部:
全国展開後も大きなトラブルはなく、安全・安心なキャンペーンを提供できたことにホッとしています。PayPayの利用が若年層にも広がっていくためには、ユーザーに利便性を感じてもらうのはもちろん、保護者の方に「子どもが使っても大丈夫なサービスだ」と思ってもらう必要があります。親にも子どもにも認められる、安全・安心と利便性を両立したサービスづくりのため、法務面から貢献していきたいです。

プロモーションの力で、新たなユーザーとPayPayをつなぐ

働く上で大切にしていることを教えてください

須藤:
PayPayが大切にする価値観“PayPay 5 senses”にある、「SPEED is our bet on the market」を重視しています。キャッシュレス関連のサービスを提供する事業者は多く、各社が大々的なプロモーションを展開しています。数あるサービスの中からPayPayを選んでいただくためには、プロダクトの完成度はもちろん、質の高いサービスをユーザーに届ける工程も重要です。今回のおこづかいキャンペーンのように、PayPayが誰よりも早く革新的なキャンペーンを行い、多くの方がPayPayに自然と触れられる環境をつくっていきます。

増山:
「Believes in our PRODUCT & TEAM」です。私はプロモーションにあたって企画を練り込み、必要な新機能や機能改善の開発をプロダクトチームに依頼する機会が多いです。PayPayにはプロダクト部門、マーケティング部門それぞれにプロフェッショナルが集結しており、両者のコラボレーションを通じてユーザーの求めるサービスを提供していきたいです。

阿部:
「Ego is not welcome, Communication is necessary」です。PayPayが自信をもって提供できるキャンペーンを生み出すためには、現場の皆さんはもちろん、私たち法務部を含むリスク・コンプライアンス部門全体におけるコミュニケーションが欠かせません。現場の皆さんには「なぜ期間は1年間なのか」「12歳~18歳を対象とする理由は?」など、細かすぎるくらいにキャンペーンの詳細を聞きます。そのうえで、リスク・コンプライアンス部門全体でコミュニケーションをとり、最善の解決策を探すことを心がけています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします

須藤:
私たちの目標は、PayPayをスマホ利用者全員に使っていただくことです。既にスマホユーザーの3分の2にご登録いただいていますが、残りのユーザーへのアプローチは、これまで以上にハードルが高くなると感じています。一方、プロモーションの力を通じ、なかなかPayPayを使っていただけない方のマインドを変える経験は、マーケターとしての成長に直結するはずです。

増山:
新しいことにどんどんチャレンジしていける人は、PayPayで活躍できると思います。今回のように、若年層を対象にしたキャンペーンと、P2P送金を活用したキャンペーンの両方に前例がない状態など、ないもの尽くしの状態で企画や機能を考えることもあります。答えの分からない状態から、チームで意見を交わし、試行錯誤しながらゴールを目指していく過程を楽しめる方と、ぜひ一緒に頑張りたいです。

阿部:
PayPayの魅力は、スピード感をもって新しいチャレンジができる環境があることです。私たちのチームは、法務部ながらAIを活用した業務効率化なども積極的に取り組んでおり、毎週のように新しいアイデアを議論しています。法務やマーケティングといった職種の枠を飛び越え、ユーザーファーストの精神で利便性と安全・安心を両立したサービス提供という目標に突き進める方をお待ちしています。

※募集状況、社員の所属等は取材当時のものです。

記事カテゴリー