テクノロジーを駆使し、不正利用を撲滅する。金融犯罪対策部の挑戦

2025.09.02

PayPayグループで働く圧倒的プロフェッショナルに迫るProfessionalsシリーズ。今回は、金融犯罪対策部でリスク調査・企画を担当する𫝆辻 有希子さんに、これまでのキャリアやPayPayでの業務、印象的だったプロジェクトについて詳しく伺いました。

𫝆辻 有希子(いまつじ あきこ)

法務リスク統括本部 リスク・コンプライアンス本部 金融犯罪対策部 リスク調査・企画チーム

新卒で信託銀行へ入行。IT統括、バックオフィスの部署において、IT統制や、ファンド管理、計数報告業務などに従事。その後、不正利用対策の部署でアンチマネーローンダリングや第三者不正などの金融犯罪対策に携わる。2021年9月にPayPayへ入社。

業務システムを次々と内製化していく姿勢に圧倒された

所属する部署と担当業務について教えてください

私は現在、金融犯罪対策部で「第三者不正」の領域、つまりユーザーの意図しない不正利用に関するリスク調査や対策企画を担当しています。PayPayにおけるアンチマネーローンダリングやテロ資金供与対策、不正対策を適切に実施し、PayPayユーザーをリスクから守ることはもちろん、コード決済市場のリーディングカンパニーとして、日本の金融システム全体の信頼に繋がるような仕事をしたいと考えています。

これまでのキャリアについて教えてください

新卒で信託銀行に入行し、IT統括やバックオフィス業務に従事しました。その後、不正利用対策の部署に異動となり、アンチマネーローンダリングや第三者不正対策に携わるようになりました。ITと金融犯罪の知見を組み合わせ、ユーザーを守る仕組みを構築することにやりがいを感じていましたが、ジョブローテーションや管理職への昇進が原則の職場だったため、スペシャリストとしてこの分野を極めていきたい想いと葛藤していました。

PayPayへの転職経緯と、転職の決め手は?

キャリアの悩みを友人に相談したところ、勤務先のPayPayを紹介されたことがきっかけです。私自身はPayPayを使ったことはなく、正直に言えば「信頼できるサービスなの?」という想いさえありました。

ですが、当時はコロナ禍で「オフィスに衝立を設けて感染防止をするかどうか」といった議論が中心だった中、PayPayはいち早くハイブリッドワークスタイルを導入したうえで、自社にプロダクト部門を持ち、システム構築していると聞き、そのスピード感と業務効率化度合い、そして先進性に圧倒されました。全社員のITリテラシーが圧倒的に高いこと、テクノロジーを活かした不正対策を極められる環境にも惹かれ、思い切ってPayPayでチャレンジしようと思いました。

定型業務の自動化で、90%以上の工数削減に成功

直近で印象的だったプロジェクトについて教えてください

法令に基づき行っている、PayPayを使った取引の状況に関する報告書作成業務の効率化です。指定の様式にて報告書を作成する必要があり、従来は100%手作業でした。報告書の作成にはPayPayのサービスや取引の流れを深く理解し、要項に沿った内容をまとめる必要があるうえ、件数も膨大で、繁忙期には専任のメンバーが100件単位の取引を1日中ウォッチし、報告書作成に追われる状態でした。

この状況を変えるため、報告作成業務の半自動化を目指し、EUC(End User Computing)ツールの作成に取り組みました。最も注力したのは「頭の中の可視化」です。無意識に行っていたデータの読み替えや組み合わせ、条件分岐と処理を整理し、思考を全て書き出しました。この作業に、全体の半分以上の労力を費やしましたね。また、PayPayにはPayPayマネーやPayPayマネーライトなど複数の残高があるため、定義付けに試行錯誤を重ねました。

EUC作成にあたっては、「データを見やすく、メンテナンスしやすくする」「作業の手戻りや修正の傷を浅くする」「処理ロジックをブラックボックス化しない」という3点を特に心掛けました。最終的に、完成したツールは業務効率化とリスク低減の双方で成果を発揮し、報告業務の作業時間を90%以上削減することに成功しました。削減できた時間で新サービスのリスク評価や各部門からの相談により細かく対応できるようになり、安全・安心なサービスづくりに貢献できたと思っています。

プロジェクトを通じて成長を感じたポイントは?

思考を言語化する力が成長したと思います。業務効率化の観点で言えば、既存業務において無意識で行っている作業や思考を可視化させ、システムに落とし込む過程は欠かせません。PayPayのサービスをより深く理解し、それをアウトプットする訓練にもなりました。当社のサービスにおけるリスクを評価する際にAIを使ってシミュレーションするなど、今後AI活用を進めるうえでも今回の知見を活かせると感じています。

PayPayで働く醍醐味は?

業界のリーディングカンパニーとして先手先手の不正対策が講じられることです。早くからPayPayが警戒していた不正攻撃が後に社会問題化することもあり、「世の中の先を行く対策でユーザーを守れた」「この対策に私も関わった!」と体感できます。

また、「どうしてPayPayの不正発生率はこんなに低いの?」「普段どんな対策を行っているの?」と世の中から関心を持たれ、業界内でPayPayの動向がつぶさにチェックされていることも感じます。先行事例がない中での企画には難しさやプレッシャーもありますが、テクノロジーを駆使して業界のスタンダードを生み出せるやりがいは大きいです。

「総合格闘技」である金融犯罪対策を極めたい

今後の目標やビジョンを教えてください

ユーザーの皆さまを守る立場として、万が一への備えを徹底したいです。有事にいち早く的確な対処を行うべく、最新の不正事例や対策などを研究し、PayPayにも取り入れていくことで、より安全・安心なサービスを提供していきたいです。

読者へのメッセージをお願いします

金融犯罪対策部の業務は、言わば「総合格闘技」です。法令やガイドラインに準拠し、社内システムやデータ、サービス運用まで全てを理解し、状況に応じた対策を講じることが求められます。自部門だけで業務が完結することはなく、各部門との密な連携が必須です。事業成長を阻害しないよう細心の注意は払っていますが、時にUI/UXとは逆行する対策すらも提案することもあります。ビジネスを企画するメンバーにリスクを丁寧に説明し、理解を得ていく粘り強さと誠実さ、バランス感覚が求められる環境です。

ですが、一人で難題に挑んでいるわけではありません。私たちのチームには、法令やガイドラインに強い、システムに強い、データ分析に強いメンバーなど、各分野のプロフェッショナルが集結し、意見を出しあいながら協力しています。

法令やガイドラインを深く理解した上で、テクノロジーを活用し、安全安心なサービスや組織づくりに貢献したいという意欲をお持ちの方。ファクトに基づき論理的に課題を整理し、解決策を周囲に説明できる方。他人を尊重し、常に自己を高める意識の高い方、そして困難があっても前向きに乗り越えられるような方と、ぜひ一緒に働きたいです。

※募集状況、社員の所属等は取材当時のものです。

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