iOS16のアップデートにともないiPhoneロック画面に「PayPay支払い画面」ウィジェットが設定できるようになりました。iPhoneのロック画面からPayPay決済画面にダイレクトに飛ぶことができる、この便利ウィジェットを開発したPayPayアプリiOSチーム Tech LeadのSuinさんに開発秘話を訊きました。

The Story Behind the Launch
まず時系列に教えてください
Suin:
6月7日にWWDC 2022での発表を見て、iOS 16ではApple Watchのホーム画面と同様に、ロック画面の背景、スタイル、フォントを変更することができることがわかりましたし、ロック画面に表示するアプリウィジェットを開発できるようになるとわかりました。
ここにPayPayアイコンを置いて、決済画面に飛ぶようにすると便利だと考えたんですね
Suin:
ロック画面にアプリウィジェットが出せるということは、そこからPayPayの決済画面にダイレクトにいけてとても便利になると思いました。今ではロック画面➾PayPayアプリ➾決済画面と3ステップかかっているところが1タップになれば圧倒的にステップが短くなります。


発表をみて、すぐにPayPayアイコンを出すアイデアを思いついたのですか?
Suin:
Appleの発表を見て、すぐにiOS 16の新機能を資料にまとめてチームに共有し、ウィジェットのアイデアを提案し、すぐにデモウィジェットを開発しました。

そこから中山さんに提案するまでのプロセスを教えてください
Suin:
チームに共有した際、上司の作井さんが「早速中山さんのところに共有にいこう」と話してくれました。作井さんは定期的に中山さんとのミーティングをしているのですが、僕は今回が初めてだったので、中山さんにダイレクトにAppleの最新機能の共有や、PayPayウィジェットの新規開発を提案するチャンスをくれた作井さんに感謝です。

Environment Where Engineers Make Proposals to the President
最新のApple featureとPayPay開発をSync-upする
Suin:
僕たちエンジニアが社長の中山さんに直接アピールできることもPayPayのすごいところなのですが、もっとすごいことは中山さんがすぐにその場で「やろう!」となったことです。最新のAppleの機能とPayPayの開発スピードを合わせよう、そう決まりました。最新機能を導入するスピードと柔軟性、社長自らがやろう!という決裁スピードの速さ、もちろん僕たち海外エンジニア勢がダイレクトに提案ができる社内の風通しのよさなどがPayPayの魅力ですよね。
PRDを描いてすぐにプロジェクト化へ
Suin:
もう、そこからすぐにPRDを描いて、プロジェクト化が進みました。

メンバーの発案で生まれたサービスがたくさんある土壌
Suin:
実は今回だけでなく、以前にもiOS 14のウィジェット対応や、PayPay for Apple Watchなどの企画開発はいずれもアプリ開発チームメンバーの発案で誕生しているんです。エンジニア達は自ら先端技術を採り入れ、実装を試みるマインドセットに溢れています。そして、そのようなイニシアチブが「本番環境で実装しよう!」と受け入れられ、プロジェクト化される社内風土がPayPayにはあります。こうした、先端開発を常に追うことができる環境でエンジニアでいることはとてつもない刺激になります。


About Suin (Chiahsun Tung)


Suin – Chiahsun Tung(トゥン キアハスン)
Consumer iOS Team
2020年の3月3日にPayPayにジョインしたので、勤務開始してからもうすぐ2年になります。入社以来ずっとPayPayのコンシューマー向けのiOSのアプリの開発を担当してきました。現在はiOSチームのテックリードをしています。
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協力:Suin / 監修:Saku / 執筆翻訳: Az / 翻訳編集:Justin
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