進化し続けるーPayPayの新しいアプリデザインへのチャレンジ

実はPayPayでは毎週アプリをアップデートしていて、PayPayアプリのUI(ユーザーインターフェース)も2021年6月にv3.0.0へアップデートしました。今回はそのPayPayアプリv3.0.0のデザインリニューアルを担当したプロジェクトマネージャーのSunnaさんとデザインチームのHongさんに開発を行った中での苦労や、リリースまで実際にどのように進めてきたのかインタビューしました。

インタビューの中では、お互いに感謝の気持ちを伝えるシーンがあったり、ユーザーとの1番大切なタッチポイントだからこその大変さがあったり、さまざまな課題を2人で協力して乗り越えてきました。そして他のプロジェクトメンバーやPayPayのメンバーたちのチームワークによって実現できたプロジェクトでした。そんなPayPayアプリのデザインリニューアルについて、これから予定しているアップデート計画についても伺いました。「ユーザーファースト」で考えられたさまざまな工夫についても必見です。

Sunna Moプロダクト本部 Growthチーム。アメリカ、韓国出身。英語、韓国語、日本語が話せるトリリンガル。2016年に来日し、日本には5年住んでいる。LINE株式会社でメッセージ機能やコア機能のプロダクトマネージャーを担当。他にも米国企業の日本法人にてライブストリーミング機能や動画配信サービス(OTT:Over the top media service)のプロジェクトマネージャーとして働く。2020年7月よりPayPayに入社。Tech Talks Vol. 8にも登場。

Hong Duプロダクト本部 デザイン部 Design1チーム。ベトナム出身。2015年に来日し、日本には6年住んでいる。不動産、投資管理系のベンチャー企業や大手日本企業の教育関連サービスでデザイナーとして働く。2021年2月よりPayPayに入社。

「決済」という機能を超え、PayPayが「スーパーアプリ」になるために必要なもの

新しいPayPayアプリのデザインを作ることになった経緯を教えて下さい。

Hong:PayPayは、サービス基盤は決済機能ですが、「決済」という機能を超え、ユーザーの日常生活を便利で、豊かにする「スーパーアプリ」を目指しています。コンビニ、スーパーなど実店舗で使えるのはもちろん、オンラインショッピングにも対応しています。またPayPayのパートナー企業が提供するサービスの予約や商品の注文、支払いなどがPayPayアプリからかんたんに利用できる「ミニアプリ」機能もたくさん増えています。さまざまなシーンでアプリを使ってもらえるように、ユーザーとのタッチポイントを獲得する必要があるのです。

そのため、アプリを起動してすぐに利用するホーム画面は、常に最適化していく必要があります。前回、ホーム画面のデザインをリニューアルしたのはちょうど1年前の2020年4月でした。前回のリニューアルはちょうどミニアプリやそれ以外の機能が増えてきたタイミングで、直近も「スマホ充電」や「PCR検査キット」など新しいミニアプリを続々とリリースしています。それらがより認知されやすく、使いやすくするためにリデザインに至りました。

2018年10月にサービスを開始してから現在までのPayPayアプリホーム画面デザイン。
新しいPayPayアプリのデザインを作る上で、具体的に課題として考えていたこと教えて下さい。
Hong:デザインを新しくする前のホーム画面の具体的な課題として、今回は大きく3つ取り上げました。
  1. ミニアプリが増えてきており、ユーザーがミニアプリを見つけるのが大変になってきている。
  2. ユーザーが画面下までスクロールしていない。画面下に情報を掲載しても見られていない。
  3. 大規模なキャンペーンを実施する際、ホーム画面下のバナーで宣伝しているのみで、ユーザーに情報を大きく宣伝できていない。

これらを解決するために、デザインのリニューアルを進めました。

(左)新しいホーム画面デザインでは画面をスクロールすると画面下のバーが消えるようになっており、画面下がより見やすくなっています。 (右)画面トップのPayPay残高とバーコード、QRコードが表示される部分は、まるでお財布からカードが飛び出してくるかのようなデザインになっています。

PayPayのプロダクト開発ってこれまでの経験と比較するとどう違うのか?

PayPayのデザイナーチーム/PMが他の企業と違うと感じるところはありますか?

Hong:特に他の企業と違うなと感じるのは、約10カ国のデザインメンバーで構成された多様性の高いデザインチームです。異文化を理解するのに時々大変なこともありますが、毎日のコミュニケーションがとても楽しく、協働や意見交換をしやすい環境です。

PayPayのプロダクトチームは(年末年始などの年間の休みを除いて)毎週必ずアプリのアップデートをしていると思います。日本でこんなに毎週アプリをアップデートしているのはPayPayだけなのでは?と感じたのですが、デザインについても同じくらいの頻度で更新していますか?

Hong:ユーザビリティーの向上のため、もちろんUIの調整をよく行っています。大きなデザインリニューアルは、多くの場合では、ユーザーにより良い全体体験や新しい価値を提供する起点から発想・検討することが多いです。常にもっとより良い体験を提供するためにはどうしたらいいか考えています。

今回のプロジェクトはPayPayの中で比較しても他のプロジェクトと少し違うと伺いました。どの点が異なるのでしょうか?

Sunna:通常、新しいプロジェクトを進める場合、PM(プロジェクトマネージャー)がリードして進めます。今回のデザインリニューアルはデザインチームにリードを取ってもらい、社内調整や各部署との連携、進捗管理などを私が担当して進めていきました。

Hong:他のプロジェクトでも同じようなケースがあるかもしれませんが、PayPayにジョインしてすぐに参加させてもらい、自分がリードをとって本プロジェクトをスタートさせてもらえたのは驚きました。入社してすぐにこんな大きなプロジェクトを任せてもらえるとは思っていなかったので、不安に思うこともありましたが、デザインチームやSunnaさんに協力いただいたことはもちろん、YAGIさん(Hongさんの上司)やAdi(前プロダクト本部長)にもたくさんサポートしてもらいました。PayPayは入社してすぐにいろんなチャレンジさせてもらえる良い環境だなと思いました。

新しいアプリのデザインを考えるときに、正直に言うと「これは大変だった」というエピソードはありますか?

Hong:色々な要件、既存仕様や技術制約を検討しなければならない状態で、自分も入社して間もなかったため、どう調整すれば良いかが大変でした。色々なアイデア、方向がある中で、その妥当性、効果、実現可能性などの検討と意思決定が大変でした。現状の仕様について、すべてドキュメント化されているわけでもなく、どの部署がそんな仕事をしているのかもよくわからなかったので、それを知るところからスタートでした。 その中で、自分がわからないサービスの仕様やPayPayの部署と役割については、Sunnaさんが教えてくださり、たくさんサポートしてくれました。Sunnaさんが沢山調整してくれたおかげで進めることができたので、Sunnaさんに本当に感謝しています。

Sunna:今回はデザイン側がプロジェクトをリードしてくれていたので、HongさんにPayPayのほぼ全てのエンジニアからたくさん問い合わせがきました。それはすごく大変だったと思います。でもそれらをすべて対応してくれて、Hongさんにとても感謝しています。これはこの取材の前にも直接お伝えしていたのですが(笑)、Hongさんと一緒に仕事ができて楽しかったです。

Hong:私もPayPayに入ったばかりで、こんなに大きな仕事を任せてもらえてすごく楽しかった。YAGIさん、Sunnaさんはじめ沢山の人たちに感謝しています。またTwitterなどを見ていてもユーザーのみなさんのポジティブなコメントが多く、嬉しかった。全員を満足させることはできないけど、より良いデザインを検討し続けていきたいです。

インタビューの中でお互いに感謝の気持ちを伝えている場面。2人の会話を聞いていて、とても良いチームワークでプロジェクトを進めていたんだなと感じました。

ずっと進化し続ける。ユーザーファーストな新しい価値を提供するアプリデザイン

この新しいアプリデザインは、ここから1年間かけてさらにアップデートしていくと伺いました。これからどのような新しいUIへのアップデートを計画しているのでしょうか?

Sunna:特にリクエストの多いお気に入り機能(自分の好きなサービスを選び、ホーム画面に表示させる機能)は実装を検討しています。他にもホーム画面だけでなく他のデザインのリニューアルも検討しています。沢山アップデートしていきたいと思っているので、是非ユーザーのみなさんには楽しみに待っていてもらえたら嬉しいです。

Hong:他にもアプリのダークモードを検討したり、コーチマーク(初めて使う機能などにどのように使ったら良いか教えてくれる吹き出しのようなマーク)を整理することも検討しています。 新しい計画についてもまだまだディスカッションが必要な状況なので、楽しみにしていてください。アプリがアップデートしたときにはぜひ沢山触って、使ってみてもらいたいです。みなさんの反応を見るのがとても楽しみです!

アプリデザインのリニューアルを進める中で、特に気をつけていることはありますか? またここはもっと改善していかなければならない、特に課題だと思っているところはありますか?

Sunna:PayPayは決済サービスなので、決済しようと思ったのにデザインや仕様、使い方が180度変わってしまうとユーザーをびっくりさせてしまう。例え、いいデザインだったとしても、急に変わってユーザー体験が悪くなるのだけは避けようとプロジェクトメンバーみんなで考えた上で計画しています。 今後はもしABテストのようなことが社内だけでなく社外でもできたら、少しずつデザインを変えたり新機能を追加する対象を絞ったりして、改善方法を増やしていきたいと感じています。

Hong:ユーザーリサーチに関して、現在PayPayのさまざまな部門で行っていますが、デザイナーチームでも作っています。これからは社外リサーチなども積極的に実施していきたいなと思っています。

最後に、これからHongさん、SunnaさんがPayPayでチャレンジしたいと思っていることはありますか?

Hong:しばらくの間、ホーム画面のリデザインを続けて担当します。それが引き続き私のチャレンジになりそうです。また、より「ユーザーファースト」で新しい価値を提供するため、ユーザーリサーチチームがデザインチーム内で立ち上がったので、リサーチの基盤をもっと強化し、リデザインに活かしていきたいです。社内外問わずユーザー調査は連携して、ユーザーに価値あるサービス体験をもっと作っていけたらと思います。

Sunna:私は今マーケティングに関わる分野とアプリのコア機能を担当しています。PayPayの収益に直結してくる機能ではないですが、2つともユーザーにとって重要な機能だと思います。PayPayで利用できる機能が沢山増えてくると思うので、ユーザーとのタッチポイントを大事に、これからもチャレンジしていきたいと思います。

【 Hongさんのある1日スケジュール例 】
Time 業務内容 備考
業務開始前に散歩・運動
10:00 コーヒーを入れ、業務開始
11:00 新機能のリサーチとデザインをPMと企画
12:00 Design teamとリモートランチ
13:00 Design teamのWeekly design reviewに参加
14:00 開発中の機能をPM、エンジニアと確認 デザイン仕様、中間成果物の確認など
15:00 Projectメンバーと機能リリース後の振り返り
16:00- デザイン作業
19:00 一日wrap up、業務終了
この記事に関連する職種に応募する現在募集中の職種一覧
編集:Mamiko (PayPay Inside-Out編集部) ※社員の所属等は、取材当時のものです。
You May Also Like