PayPay Inside-Out People and Culture

PayPayマーケティング最前線 vol.3 マーケティング本部長・藤井さん

2022.04.13

登録ユーザ数4,500万人超、355万カ所の加盟店に使っていただけるサービスになり、日本にキャッシュレスの新しい風をもたらしたPayPay。全国のユーザと加盟店に快適かつ楽しい決済体験を提供しています。そんなPayPayでは、より多く利用いただけるよう、キャンペーン施策やマーケティング戦略に日々取り組んでいます。今後のさらなる飛躍を目指し、今まで以上のスピードとパワーで突き進むPayPayマーケティングの最先端に迫ります。

藤井 博文(ふじい ひろふみ)

PayPay株式会社コーポレート統括本部マーケティング本部長

ソフトバンクモバイル株式会社マーケティング本部部長、プロダクトマーケティング本部統括部長、サービスコンテンツ本部サービスマネジメント部統括部長を経て2018年8月より現職。

PayPayのマーケティングをつかさどる部門

PayPayでマーケティング本部が担う役割を教えてください

できるだけ多くの方々に、進化し続けているPayPayを正しく理解してもらうことです。
一般ユーザー、加盟店、自治体、企業などのあらゆるステークホルダーに対し、
「お得が集まる決済手段であること」
「スマホ決済ならではの楽しさやドキドキがあること」
「オフライン・オンラインに跨る多くの店舗で利用可能なこと」
「アプリが日々進化していること」そして
「多くのユーザーと加盟店が既に利用し、日々PayPayの決済ネットワークが広がっていること」
などを正しく伝えていくことが私たちの役割です。

マーケティング本部のミッションとはどういったものなのでしょうか

短期間で急成長を続けるPayPayなので、重視する指標もどんどん変わっています。その変化の予兆を正確に捉え、目標とするKPIを柔軟に変更し、それを達成するための施策を迅速かつ丁寧に実行していくことがミッションです。

マーケティング本部には行動指針があると聞きました。行動指針とはどういったものなのか詳しく教えてください

行動指針は2018年9月に制定しました。どういう人と一緒に働くと成功に近づけるかを考えたときに出てきたもので、マーケティング本部で仕事をする上で皆さんに重視して欲しい内容が詰まっています。「スピード」「フラット」「データドリブン」「プロフェッショナル」はPayPayで働く上で自然と必要となる働き方ですが、疎かになりがちなのは「アンテナ」、「クロスファンクション」。常に意識を持ち続けないといけないと思います。

上記「ミッション」や「行動指針」を遂行するためにどんな体制がとられているのでしょうか

高速にPDCAを回せるよう、各施策を本部で完結できる体制にしています。
「データ分析とリサーチによるユーザーインサイト把握」を起点として、
「グループシナジーを含めた戦略策定」
「大規模キャンペーン企画」
「CRM企画」
「1to1を中心としたユーザーグロース企画」
「マスメディア、デジタルメディア、SNS、オフライン、オウンドメディアなど多様な手法を活用したプロモーションの企画・制作」など。
プロダクト開発部門と同様に、Web制作やデザインを全て内製できる体制であるため、高速での施策展開が可能です。

組織の中で藤井さんはどういった立場にいらっしゃるのでしょうか

近代サッカーの監督みたいな感じでしょうか。シーズンの戦い方を考え、戦略策定や戦術立案をデータドリブンで行うところが似ていると思います。
月々のキャンペーン企画は「試合」です。試合(キャンペーン)ごとに綿密な準備を行い、試合中も細かい対応を行って、試合後は結果を分析して次に生かす。会社全体のカルチャーだと思いますが、細部に魂が宿ると考えているので、データやロジックの正しさ、決めたルールが徹底されているかなどをチェックしています。現場とも距離が近いので、細かいところをフィードバックすることもあります。ピッチサイドに立ってずっと喚いてるタイプの監督ですかね。

PayPayのマーケティングのこれまでと今後の可能性

今まで行ってきた施策の中で印象に残っているものを教えてください

何か一つ選んで話すことは難しいですね。やったぞ!という思い出も、しんどかった思い出も、どちらもあります。ただ、記憶に残っている施策の共通点は、中期的な成長につながる「型」を作れた施策だということです。データを分析し、市場のニーズなどに合わせた仮定が受け入れられ、数字につながると「型」になる。一過性でなく継続性のある施策を作りたいと思っているので、安定かつ持続的な成長ができるような「型」を作ることができた施策や取り組みなどは印象に残っています。

強く印象に残っている施策を選ぶとすれば、以下でしょうか。

今後強化したいと考えている領域はどんなところでしょうか

PayPayは最初の3年で日本有数の決済プラットフォームに成長できました。次のステップとして決済サービスに留まらない「お金のプラットフォーム(パートナー)」にアップデートすることだと思います。今まで築いたスマホ決済というイメージを一度壊して、幅広いお金のパートナーという世界観を作っていく必要があり、そのためにはさまざまな工夫が必要だと思っています。

現時点で抱えている課題とそれを解決するために行っていることについて教えてください

数多くの施策を行う中で失敗もしてきました。ユーザーや加盟店の構成、市況や競合環境も激しく変化しますし、会社のKPIも変化していますので、成功パターンを繰り返すだけでは上手くいきません。一つ一つの施策をより精緻に行うこと、それと同時にダイナミックさを失わないことを意識しています。

今後のPayPayのさらなる成長におけるマーケティングの役割について、どのようにお考えですか

マーケティングはPayPayの成長の「傾き」を担っていると考えています。特にその傾きをより鋭角にすること。2018年12月の最初のキャンペーン開始前に、マーケティングのメンバーに対して「今の個人のこだわりや頑張りが、2-3年後の会社の成長の度合いを大きく変える事になる」と話したことがあります。マーケティング部門は特に施策や取り組みの一つ一つが会社の売上や成長に大きく影響を与える部門だと思っています。
一定の成長を遂げている今、傾きを大きく変えることは難しくなりましたが、少しの傾きの差がGMV(Gross Merchandise Value)や利益の差に大きく影響を与えますので、同じ気持ちは持ち続けたいと思っています。

これからやらないといけないことや、やりたいことについて教えてください

色々ありますが、まだPayPayを利用したことがない人へのアプローチですね!
現在、スマホユーザーの約半数の方々にPayPayを使用していただいている状況です。しかし、逆に言えば残り半数の方々にはまだご利用いただけていないということです。今後、より多くの方々に利用していただけるよう多様な施策を検討中です。

未来の仲間に向けてのメッセージ

どんな人に仲間になってほしいとお考えですか

いろんなことに興味を持ち、探求していける方ですね。
PayPayは変化の大きい環境です。新しい情報、多くの情報を吸収し、それを消化して自分の言葉に換えて語れることが大切。何事にも興味や関心を抱いて、吸収して消化していくことができる方と一緒に働きたい。
また、行動指針にもあるように、プロフェッショナルとして「自走」できる、自分で足りない部分を補完してキャリアを作り上げていける方、自分の道を見つけていける方に来ていただきたいです。

PayPayでマーケティングをするために求められるスキルは何でしょうか

まず、数字を見る・感じる力があること。これはマーケティングの基礎だと思っています。データを見て、気付きを得る能力がとても大事です。次に、常にアンテナを高くして情報をしっかり取り込み、自分の考えを持てること。マーケティング部門は社内外から非常に多くのインプットが入る環境ですので、その情報を有機的につなげて施策に反映できることが重要です。そして、最後は柔軟性ですかね。朝礼暮改の環境が楽しい!と考えられるくらい柔軟性がある方が、PayPayで楽しみながら働けると思います。

PayPayでマーケティングをすることのおもしろさや大変さを教えてください

変化が大きく刺激的な環境ですので、否応無しに短期間で多くの経験・キャリアを積めることです。変化を楽しめる方でしたら、PayPayは、想像を超えるエキサイティングな経験をしつつ、専門領域のプロフェッショナル性を極めていける環境だと思います。

最後に

PayPayが短期間でこれだけ成長できたのには理由があります。営業力、プロダクトの開発スピード、経営陣の時流を見る目、などが今の成功につながっていると思います。そうして生まれたPayPayの「良さ」は、我々マーケティング部門が、効果的に世の中に伝えないと、そもそも知ってもらえないですし、知ってもらえないと「使ってみよう」ということに繋がりません。

PayPayはどう考えても面白い会社で、伝える「良さ」が既にたくさんありますし、今後も新しい「良さ」がどんどん出てきます。社会をより良い方向へ変えていくダイナミズムを体感できる稀有な環境だと思います。強い成長意欲を持っている方、より良い仕事をしたいという熱い気持ちをお持ちの方、ぜひ一緒に働きましょう!

協力:Hirofumi Fujii / 執筆:Kona (PayPay Inside-Out編集部)