Tech Talks vol.45 – PayPay証券を支えるエンジニアたち

2024.12.12

Tech Talksについて

世界約50カ国の国と地域から集まった個性豊かなプロダクトメンバーたちの声を通して、モノづくりへの姿勢や雰囲気をダイレクトにお伝えするTech Talksシリーズ。
今回は、PayPay証券の現場で活躍するエンジニアたちに、開発に対する想いやPayPay証券の雰囲気、働く環境など、PayPay証券のリアルを伺いました。


Orchlon An(An)

PayPay証券 プロダクト本部 Technology部 部長

中国出身のAnです。IT関連企業や外資系保険会社などを経て、2022年にPayPayに入社しエンジニアリングマネージャーとして開発現場をリードした後、開発環境の改善や新たなチャレンジを求め、2023年12月よりPayPay証券に参画しました。


張敬宇(Zhang JingYu)

PayPay証券 プロダクト本部 Technology部 Backendチーム

中国出身の張です。IT開発企業で保険や銀行業界でアプリ開発に携わった後、証券会社で各種内製アプリ開発の経験を積んできました。効率的かつより優れた設計技術による製品開発の環境や、会社の成長に貢献したいと考え、2023年9月PayPay証券に参画しました。


佐藤 しおり(さとうしおり)

PayPay証券 プロダクト本部 Technology部 Backendチーム

前職はSESで証券会社向けシステムの保守開発をしていました。そこでのアジャイル開発経験からサービス開発の魅力に惹かれ、成長中のPayPay証券ならもっと広い視野でサービスを生み出せると思い、2023年6月に参画しました。

Technology部の役割と、みなさんのミッションを教えてください。

An:
PayPay証券の開発組織であるプロダクト本部は、Technology部、Product Management部、QA部、Design部、IT統制部の5つの部で構成されています。私たちが所属しているのはその中のTechnology部です。
Technology部の役割は、「PayPay資産運用」や「ポイント運用」といったPayPay上で提供する証券関連プロダクトの開発と運用を行うこと、そして証券業界の法律に則ったサービスをエンドユーザーや社内のユーザーに対し提供することです。

日本一を目指せる強い開発組織にしたいというCTO作井さんの思いに賛同し、2023年12月にPayPay証券へ参画しましたが、当初は組織面での課題が山積していました。PayPay証券のアプリを日本で一番のプロダクトにすべく、Technology部の部長として少しずつ組織改革を行ってきました。例をあげると、分断されていた開発と運用部隊を統合し、開発者が運用も自分で行う組織へと変更しました。結果的に、開発者が運用を通じて改善点を見つけやすくなったことで、今では各開発者の意識にも変化がおき、より主体的に開発に取り組めるようになりました。

張:
私はTechnology部内のバックエンドチームに所属しています。私はチーム全体を管理するマネージャーのような役割で、各案件の進捗状況を把握し、作業量や難易度などを見極めて、各メンバーに合う業務をアサインしています。メンバー一人ひとりにヒアリングを重ね寄り添うことで、開発の質を向上させることがミッションです。

佐藤:
張さんと同じチームに所属し、主に法律や制度面の対応を担当しています。PayPayグループはユーザーファーストを追求し、ユーザーの使いやすさにこだわって開発を進めています。ですが、証券業界には守らなければならない法律もたくさんあり、当然ながら法令遵守が前提となります。そのため、私のミッションは、法令遵守を徹底しながら、柔軟かつ堅牢なシステムを速いスピードでリリースしていくことになります。

これまでで印象に残っているプロジェクトは?

An:
「PayPay資産運用」のTOP画面と「PayPay証券 ネイティブアプリ」TOP画面の残高統合プロジェクトは忘れられないですね。PayPay証券には、「PayPay証券 ネイティブアプリ」、PayPay上のミニアプリである「PayPay資産運用」、そしてPCサイトという3つのプロダクトがあります。このうち後発の「PayPay資産運用」は当初からUI/UXの観点から使いやすさを考慮し設計されていますが、「ネイティブアプリ」の設計には使い勝手が悪いまま残ってしまっていたところがあり、ユーザーから「どうすれば証券を購入できますか?」とか、「アプリの使い方は?」といった問い合わせをいただくこともあったんです。

そこで、2024年春頃よりアプリの改修を段階的に進め、まず2024年3月に、「PayPay資産運用」のTOP画面に「PayPay資産運用」で保有中の資産と、「PayPay証券 ネイティブアプリ」で保有中の資産の総額を表示できるようにしました。そして6月には、「PayPay証券 ネイティブアプリ」での購入銘柄が「PayPay資産運用」で確認できるようにしました。PayPayとPayPay証券とがタッグを組み、企業の枠を超えて多くのエンジニアが協力し、短期間で改修を進めたことは、かなり大きなチャレンジでした。

特に、BFF(Backend for Frontend、以下BFF)の導入に関しては技術的にもチャレンジングでしたね。というのも、従来は Frontend(「PayPay証券 ネイティブアプリ」、「PayPay資産運用」)と Backend が直接やり取りしており、各Frontend の異なる要件を満たすために、複雑なロジックが Backend側に存在していました。そのため、それぞれの Frontend に合わせて Backend のコードとロジックを個別にメンテナンスする必要があり、管理が煩雑になっていました。

そこで、BFFレイヤーを導入し、各Frontend のニーズに特化したAPIを設計しました。結果、フロントエンドとバックエンドの依存関係が低減され、データの取得、フィルタリング、フォーマットなどの処理を BFF 側で最適化することが可能になりました。また、ロジックの共通化とマイクロサービス化により、開発コストが大幅に削減され、1か月ごとのサイクルで新機能を迅速にリリースできる体制が整いました。

私自身このプロジェクトでの学びはとても大きかったです。異なるチームや、さまざまなバックグラウンドを持つ開発者が多数関わっていましたし、BFFを導入することで、全員が共通の開発基準とインターフェースを持つことができ、コミュニケーションコストが削減され、開発効率が大幅に向上しました。この案件を通じて、プロジェクトの成功には統一された標準の設定が非常に重要であることを実感しました。

さらに使いやすいアプリを目指し、引き続き改修に取り組んでいますし、今後PCサイトのリニューアルも予定しています。

張:
開発案件の中では、私はNISA取引の導入プロジェクトが印象に残っています。2024年1月の新NISA開始に向け、絶対にリリース時期を遅らせることができないという厳しい環境下での開発は、エンジニアとして初めての経験でした。2023年9月に入社したばかりでしたが、法律やビジネス要件を考慮し、「今やるべきこと」と「後でもいいこと」を整理して優先順位を決め、残っている課題の進捗状況を毎朝メンバーにアナウンスしました。

ユーザーに影響がおよぶ部分に関しては、証券内のエンジニア内でも同じ視点を共有し、調整しやすい部分もありましたが、その一方で、社内への影響部分は、検討に十分時間をかけることができず、方針を自分で決断し推進することが多かったですね。自分自身の判断で進めなければならないことに多々直面し、緊張感も大きい案件でした。

一刻一刻と近づいてくるリリース日にプレッシャーを感じながらも、メンバーが一丸となって開発を進めた結果、初回サービスリリースを予定通り終えられた時は大きな達成感を得ることができました。

佐藤:
張さんと同じく私もNISA取引の導入プロジェクトが印象に残っています。コンプライアンスや法令要件を遵守しながら開発を進めたことも大きなチャレンジでした。

株取引は通常、100株単位で行われますが、PayPay証券ではもっと少額から株取引ができるよう、100円から1円単位で売買を行えるようにしています。法律は株単位での取引を想定して作られているため、円単位での取引は想定されておらず、NISA取引についてもシステム開発を進める中で「端数の数字は切り上げか切り捨てか?」とか、「どう計算したらいい?」などと悩む場面が多数発生したんです。そこで、私はエンジニアではありますが地道に法律を勉強し、法務担当者と相談しながら法律の背景まで考え開発を進めました。

NISA取引の対応を通じて、法律の知識を得たことは自分の中で大きく、どこに何が書いてあるか大まかに把握できたため制度対応全般に応用が効くようになりました。また、背景を理解したからこそ、ソースコードがその業務を表すように書けるようになりました。よくあることですが、ソースコードが何を意味するかわからないからドキュメントが用意されている場合があります。そうではなく、ソースコード自体に業務を表現し、二重管理にならないようにすることもこの経験から学びました。こうしたユニークな経験ができたのは、PayPay証券ならではだと思います。

チームの雰囲気や仕事環境を教えてください。

An:
PayPayは多様なバックグラウンドのメンバーが切磋琢磨することで急成長を遂げましたが、PayPay証券でもグローバル採用が進み、今までにない多様な価値観を持ったメンバーが増えています。技術やアーキテクチャを自ら提案し、新しいチャレンジができる雰囲気です。とてもフラットな組織体制で、いいものを作ろうとする意識が高く、入社時期や役職に関わらず誰でもアイデアを出せます。

張:
アジャイル的な開発手法で案件を進めているため、細かい単位で分けています。入社したばかりでも、開発に集中しやすい環境だと思います。

佐藤:
基本的にリモートワークですが、私は週に1回は出社し、メンバーと顔を合わせるようにしています。対面で話すとアイデアも浮かびやすいし、コミュニケーションしやすくなるんです。
決まった仕事の流れはなく、要件定義、設計、レビュー、タスクの管理、障害や問い合わせがあればそちらを最優先にと、状況に合わせてさまざまな業務に取り組んでいます。また、金融エンジニアとして証券業界のトレンドを押さえることを心がけています。経済ニュースを毎日読んでいると、ニュースで読んだことが半年から一年後に世間でも話題になる。そういったトレンドを予め把握することで、開発の背景が理解できるようになるからです。

仕事するうえで大切にしていることはありますか?

An:
メンバーには、オーナーシップを持って開発に取り組んでほしいと考えています。PayPay証券ではシステムを内製化しているため、証券システム全体を把握できます。自分の担当箇所だけにとどまらず証券ビジネス全体の仕組みがわかるため、知的好奇心が満たされますし、やりがいにも繋がる。その結果、どうすればもっと使いやすくなるか、どんな技術を取り込めば便利かなど、オーナーシップを持って開発に取り組みやすくなります。5 sensesで言うと「Be sincere To be Professional」ですね。

張:
私は「Believes in our PRODUCT & TEAM」そして「SPEED is our bet on the market」を大切にしています。開発の中でさまざまな課題にぶつかることもありますが、技術力や提案スキルを磨き、メンバーを信頼して丁寧にコミュニケーションすることで、課題を解決しプロダクトの品質を上げることができるからです。

佐藤:
5 sensesの中では「Be Sincere To be Professional」を大切に、開発に取り組んでいます。人にも仕事にも誠実でありたいです。

最後に、読者へのメッセージをお願いします!

An:
証券業界内で成長中のPayPay証券では、日本一の証券システムの開発に携わることができるチャンスがあります。6,600万人を超えるPayPayユーザー(※2024年10月現在)にアプローチでき、証券業界の新しい未来を作っていくために、新しいチャレンジが毎日待っています。

張:
自分が開発したシステムを自ら改善できるのでエンジニアとして成長を実感できますし、社会に大きな影響を与えることができます。とてもよいキャリアパスになると思います。

佐藤:
PayPay証券は今まさに黎明期であり、既存の証券サービスの拡張というより、ユーザー視点から新しいサービスを生み出そうとしています。新しいことがたくさんできるので、ものづくりが好きな人はきっと楽しいと思います。業界No.1!を本気で目指したいという方とぜひご一緒したいです。

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※募集状況、社員の所属等は取材当時のものです。

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