PayPay Inside-Out People and Culture

PayPayのすごい日本語プログラム

2022.08.29

PayPayでは「日本語と英語を社内公用語」としています。英語、または日本語で仕事ができれば問題ないのですが、世界からPayPayをめざしてくる仲間の多くは「日本のことば」や「文化」に大いに興味をもって日本にやってきます。幼少期からジャパニーズアニメやゲーム、メイドインジャパンの製品に親しんできた世代の彼らにとって、日本のビジネスやものづくりの根底にある、信頼や品質、きめ細かさに対する考え方の源流を知ることは、魅力のひとつでもあるからです。

PayPayに入ったらJBCにもジョイン

PayPayでは入社オリエンテーションを日本語と英語で用意しています。社内各種手続きや研修とあわせて、ランゲージクラスの案内も最初に行います。英語を学びたい人向けにはEnglish Boot Camp (EBC)が人気ですが、日本語を学びたい人向けにはJapanese Boot Camp (JBC)があり、EBCとJBCの両方にサインナップするメンバーも少なくありません。

PayPayで働く以前から日本在住だった海外メンバーはもとより、PayPayで働くことが決まって、初めて日本にやってきたメンバーにとって「PayPay社内の歩き方」以前に「日本の歩き方」からわからないことだらけ。区役所の書類手続きからコンビニでの「あたためますか?」の質問の意味まで、ちんぷんかんぷん。そんなみんながまず生活に慣れて、PayPayでの仕事に本領発揮できるよう、入社当日にJBCのレベルチェックを行ない、そのままレッスンにジョインできる流れができています。

海外メンバーの声で誕生したJBC

初期海外メンバーの「日本で事業展開をするからには、日本語力をアップしたい。日本社会に根ざすものの考え方、文化的なことも理解したい」という声に応えるカタチで、2020年に53名でスタート。そこから海外メンバー間で口コミが広がり、2022年までに参加したメンバーは164人を数えるまでになりました。

JBCメンバーはほとんどがPayPayのプロダクトチームのメンバーですので、メイン業務で忙しい彼らが心おきなく参加できる時間帯にクラスを編成したり、キャパシティに応じてコマ数を増やすなど、常に最適化に向け、チューニングをしています。

JBCで学ぶのは「今すぐ使えるPayPay日本語」

JBCがめざしているのは、今日使える、今すぐ使えるPayPay日本語! つまりクラスで学んだことが、すぐ、そのあとのミーティングやSlackメッセージで使えることをめざしてカリキュラムを設計しています。

その分、一般的な日本語クラスや留学生向けの教材ではなく、PayPayでの歩き方に役立つレッスンプログラムをカスタム開発しています。たとえば、日本語レベルゼロのビギナークラスで学習初日に学ぶ表現は「バグの修正、よろしくお願いします」「時間の変更、よろしくお願いします」だったりするんです。笑。

ビギナークラスのスピーチコンテストにびっくり!

ところで初心者クラスってどんなレベルだと思いますか? つい先日開催したビギナークラスのスピーチコンテストもこんな風にすごかったので、少しばかりご紹介します。

Izraさんのスピーチ

Amitさんのスピーチ

Ditoさんのスピーチ

中上級者は、丁寧語や複雑な日本語表現に挑戦

さらに中級者、上級者になると、「この言い方は上司に対して使っても失礼でないですか?」や、「これはお客さんに使って大丈夫ですか?」といったことを学んでいます。このレベルになると、直接日本人クライアントとのミーティングでやり取りするメンバーもいるので、対外的なビジネス日本語も必要になってきます。

ミーティングの中で込み入った考えを説明したり、状況を的確に説明することに備えるために、JBCではこなれた日本語も積極的に採り入れて学びます。「何とか軌道に乗りました」、「根回しが必要です」といった比喩的な表現を用いてプロジェクト進捗についてロールプレイングゲームをしたりもしています。

JBC=日本で働く仲間のコミュニティでもある

コロナ禍で、WFA (Work From Anywhere At Anytime)でもある今だからこそ、一日の中で、JBCクラスだけが、仲間とインタラクションできる場だったという日もあります。だから仲間と笑ったり、仕事の現場でわからなかったことや、日本語に関する質問、日本で暮らす上での便利情報を、JBCコミュニティ内でシェアしたり、相談し合ったりすることもJBCに参加するメリットの大きな部分です。

朝早起きしなくてはいけなくても必ず毎回出席したり、ミーティングが入ってしまっても終われば、残り10分でも参加して日本語を話したりと、日本で働く上での生活の一部であり、ちょっとした支えの役割も担っています。

日本語の行間を読むということ

日本人メンバーとのコミュニケーションで一番むずかしいのは、言葉の裏にある意図を読み取ること。「それはちょっと。。。」と言った場合、それは a little という文字通りの意味ではなく、Noの意味だと理解すること。こうした日本語のニュアンスもクラスでは解説しています。

日本でのビジネスを円滑にする上で大切なのは、日本人が大切にする価値観を理解することです。丁寧さ、品質、細やかさを大事にする日本人に対して、スピード重視の文化を持つメンバーは、仕事の進め方で苦労することも、もちろんあります。日本人の考え方を理解することができるように、ビギナーレベルのクラスでも文化の違いについてディスカッションしています。さらには日本のことを理解する一方通行でなく、自国文化についても説明ができるように多面的なアプローチをとっています。

JBC=PayPayカルチャー

最終的にJBCの面白さは、PayPayのカルチャーを学ぶことでもあります。PayPayのメンバーは互いに助け合い、努力を惜しまない人ばかり。クラスの中で、お互いに仕事の進め方についてアイディアを出したり、勉強の仕方をアドバイスしあったり、「日本語でもっとコミュニケーションできるようになりたい」という皆の共通の目標を、皆で助け合いながら達成しようという雰囲気があります。JBCのクラスを通じて、お互いの国を知り、それぞれの性格や個性を知り、困っていれば助ける。それがJBCファミリーであり、PayPayメンバーです。英語ができれば多くの仲間と話せる。でも日本語も話せたら、もっと多くの仲間と話せるんです。

PayPayにはJBCがある!だから安心して日本へおいで

みなさん、こんにちは!JBC講師の平井です。

PayPay日本語を使えるように練習することはもとより、日本で生活を始めているメンバーと、これから始めるメンバーで情報共有をしたり等、様々な角度から日本に触れていただけるようなレッスンを行っています。日本や日本語に関する質問・疑問をなんでも教えてくださいね。皆さんの参加をお待ちしています!

みなさん、こんにちは!JBC講師の西田です。

レベルチェックやStarterクラスを担当しています。JBCに参加したいというみなさんが最初に会うのが私になります。日本語でなく、「PayPay日本語」を学んでいただけるように、コースの設計をしたり、レッスンのマテリアルを工夫したり、コミュニティでの情報発信をしたりしています。日本語ができるようになりたいというみなさんの思いに応えるために、全力でサポートしますので、いつでも声をかけてくださいね!

現在募集中のポジション

※募集状況は取材当時のものです。

協力:Language Boot Campsチーム / 編集:Az(PayPay Inside-Out編集部)
※社員の所属等は、取材当時のものです。